本書は2001年10月1日小学館文庫として刊行された。
なぜ、本書を読んだのかというと、土門拳さんは昭和を代表する写真家であるから、その人の写真を見れば、最近出不精になっているわたしを駆り立ててもらえるのではないかとの思いがあったからである。
文庫版のため、写真は小さい。しかし名匠の写真は対象を鮮やかに写し取っている。
対象を吟味し、対象の奥深さが醸す歴史をみごとに掬い取っている。
なかでも、室生寺の雪を撮る話から写真家の執念、粘りの激烈さを感じた。
ここまで、古寺の魅力を語ってくれる本はない。
奈良に行こう、がわたしの高校時代の仲間の合言葉である。
本書が与えてくれた衝撃は、わたしを大いに刺激してくれた。
これから、土門さんの本を読み続けたいと思った。