夜明け前から雨が降り続いている。

 梅雨寒の一日になるであろう。

 今日は高校は休みである。

 それでも部活動に勤しむ高校生が午前8時を過ぎると学校に向かう。

 そのうち、傘をさしている高校生とフードつきのジャケットを着た高校生が二人で学校に向かう姿を目撃した。

 なんと、傘をさしている生徒はフードをかぶった生徒に傘をさしかけていないのである。

 駅で会ったのだろう。すると5分は立っている。あと3分はこのままであろう。

 少なくても傘を持たないクラスメート、クラブメートがいたら傘に入れと言っていた。わたしのころだったら。

 さしかけるとか、入れよとかのコミュニケーションができない関係をわたしは怖くなった。

 自分だけ良ければいい。

 仲間外れになる恐れがないなら。

 この風景は恐るべき人間疎外のものであった。

 いま、この高校はクラス別にやる体育祭のパフォーマンスを公園で練習している。

 仲間同士のつながりやきずなを強める訓練をしているのだが、雨の日のいたわりの実践こそ必要なのではないかとため息をついだ。

 午後になると高校生を見ることはない。

 働いているのは宅配便と自転車でチラシを郵便ポストに配布する人だけである。

 その郵便ポストにチラシを入れている人間である。

 なんと、自転車のままで郵便ポストの前まで乗り入れるのである。

 ポストは8つある。1分もかけずに投函して、バックで素早く出て、次に向かう。

 見事な技術だが、住人の降り口を塞いでいるのである。

 これはよくない。郵便配達の担当者はこのようなことはしない。

 今日の雨の観察は見たくないものを見てしまったようである。