この本は『動物学科空手道部1年高田トモ!』『動物学科空手道部2年高田トモ!』の続刊として2014年4月13日に双葉文庫から刊行された。

 トモ、と愛称で呼ばれる少女の成長物語である。

 高校生が読むと大変役に立つであろう小説であろう。

 入学時のトモは、女を看板に生きている自由な姉に反発を抱き、女を捨てる覚悟をして空手を始める。

 トモは学園生活でいろいろな現実と出合い、人間関係を形成する過程で目の前の課題を解決しながら成長する。

 大学3年になると部活動では幹部になり、所属する実験室での当番も多忙を極める。

 さらに、動物園実習、動物病院実習がトモの将来に大きな影響を与える。

 トモが望んだ飼育員、獣医師、動物看護師、実習生との話し合いがその原因になる。

 恋人栄くんとも意地を張らずに話し合う必要性を感じさせる。

 それにしても、大学とは何かを思わざるを得ない。

 通算6年以上かかる医師、獣医師や専門職を養成するならば職業技術を中心に教えればいい。

 しかし、最近の大学はインターン制度とか、就職率95%とかで人気を競っているように思う。

 社会にあった人間を養成するのもいいが、自由な生き方を探求するだけの知性を有した人間を養成する場であってほしいと思う。

 この本は作者がいろいろな想いを込めた小説になっていたと思った。