演劇もすっかり観なくなった。
今年、時々読みに行く大平真嗣さんのブログに本人が所属している林邦史朗さんの殺陣ライブがあることを知った。
時代劇はすっかり人気をなくし、テレビでも町人ものをしている程度である。
なぜか、江戸時代以降の歴史は不必要になったのか、それとも時代劇が現代を投映することができなくなったのか。
わたしは図々しいと思ったが、大平さんにたった一人のチケットの取り置きをお願いした。
気持ちよく、大平さんは取り置きますと、知らせてくれた。
だから、今日の朝は信頼にこたえなければならないと緊張していた。
方向音痴のわたしは、2時間前には恵比寿の駅に着いていた。
久しぶりの恵比寿だったので、ブラブラすることにした。開演は午後2時である。
ぶらぶらと思いながら、方向は代官山シアターに向かっていた。
13時過ぎには、目的地に着いてしまった。
会場の前にはテラスがあり、多くの若い男女がくつろいでいた。
目的を一緒にした若者の邪魔をしてはいけないと思い、それから30分はブラブラした。
午後1時40分に着こうと考え直し、ゆっくりゆっくり坂道を登った。
わたしのブログ名で取り置きをしてくれていると思い、「アンクルです。大平さんに取り置きをお願いしてあるんですが」
無事にチケット入手。
なんと、江戸料理を用意してくれていた。アルコールはなぜかベルギービール。おいしかった。
部隊が始まる予鈴が5分前になる。わたしは2杯目のビールを飲んでいた。一気に飲み、2列目の席に着く。
まず驚いたのは最初に出てきた3人の若い女性が真剣を使い、びっしりと細く巻いた畳を切ったことだ。
真剣で切るすごさを林さんは観客にまず認識してもらいたかったのであろう。
林さんは一芸に秀でている。団員の多くはお茶目といっているように時々話芸も披露してくれたが、安心できるのである。
教え方がうまいんだろうと納得した。
多くの舞台に大平さんは登場していたが、攻撃といい、切られ方といい才能を感じた。
とくに、林さんがいろいろの武器を解説するときには大平さんは武器を林さんの求めによって差し出す役をやっていた。その姿勢、その差し出し方、受け方はやはり一芸を究めようとしている青年であった。
あっという間に2時間がたってしまった。
わたしはお礼と乾燥を大平さんに言いたくて、観客を迎えるために出入り口で待っていたスタッフに「大平さんは」と聞いた。
アンクルと名乗り「おもしろかった。また」と言って帰って来た。
若手はいずれ師匠を超えなければならない。
3、4人は必ず超えるのではないかと、わたしは思った。
がんばれ、日本歴史の担い手よ。