昨晩から東京は雨である。

 ついこの前降った雨から比べると、雨音が聞こえ、春を告げているようである。

 冬の雨は霧雨、春の雨は春雨、夏の雨は豪雨、秋の雨は秋雨と降り具合、雨音で季節を映し出している。

 こんな日に外出しない幸せを感じているわけだが、考えると約束のない、寂しい日と言ってもさしつかいない。

 幸せと寂しさを同時に感じることもあってもいいと思うのだが、こんな日が毎日続いたらたまらなくなるであろう。

 それにしても、自然は人間に何らかなりの感情の起伏を呼び起こしてくれる。

 雨は感情を沈ませてくれるし、風は感情を軽やかにしてくれる。

 太陽光、月光はと延々と感情との対比を考えてしまうが、人間の今の気持ちが平成であれば穏やかに、不安であればざわめきのだろう。

 この雨寒を越せば、春はまちがいなくやってくると、待ち望むのである。