わたしの被後見人が入院した。

 初めての経験であった。

 入院の手続きから始まり、入院時にかかわるすべての備品を買い揃え、被後見人が気持ちよく生活を送ってもらえるようにしなければならない。

 わたし自身はこのような立場に立ったことはないし、経験はない。

 ところが、こんな初心者であっても病院はすべてのステージでアドバイスしてくれる、

 マニュアルがあるのではないかと思えるほど、スムーズに物事は進む。

 あっけにとられるぐらいストレスはないのである。

 わたしは看護師に指示された、必要備品を買いに売店に行った。

 カップ2、吸い込み1、入れ歯入れ1、入れ歯洗浄剤1、ティッシュ1、

これで、当面の生活は大丈夫である。

 すぐに備品に名前のシートを張ってくれる。

 その速さ、その手際。うっとりした。

 入院サービスは入院者にも、関係者にも至れり尽くせりである。

 発見の第一はこれである。

 自宅に戻り、今後のことを考えた。

 ともかく、気持ちのいい入院生活を送っていただきたい。


 さて、人の世話ばかりしてもいられない。

 自分の生活も維持させなければならない。

 遅くなったが、洗濯をした。

 洗濯機は快調に動き、22分で仕上げてくれた。

 今は干し終ったところである。

 わたしは洗濯機は開けたまま乾かす。

 そこでふと、洗濯機の中を覗き込んだ。

 ごみ取り部分が目に入った。

 そういえばこの部分を念入りに見たことはない。

 外してみた。

 真黒である。

 そういえば、8年間何もしていない。

 長しで、石鹸をつけ洗ってみた。

 白くなった。

 洗濯をすれば衣類はきれいになると思っていた。

 ところがこんな汚い中で洗濯を続けていたのかと反省した。

 こういう感覚を持ち続けていないと、あと5年はこのまま使っていた。

 いい発見ができたと、自分を誉めた。