心ざわめく、年末になった。

 ちゃんと生きてきただろうかとちらっと反省の気持ちが心をゆする。

 仕事は誠意を持ち続けてやり遂げたと思うが、老死については避け続けてきた。

 まだ、身心が動く限り考える必要を感じなかったのである。

 それでも海外旅行を実行しなかったのはなぜだろうかと自問すると、

いまの身心では、たぶん迷惑をかけるのではないかと考えてしまうのである。年末海外に行った方は160万人を超えたらしい。

 この人たちは旅行体力に何の心配もないのだろう。

 わたしは言いたくないのだが、昨年のスペインツアーで、現地初日に寝過ごし、ツアーメンバーに迷惑をかけてしまった。

 つまり、機内で費やしたエネルギーを回復させる体力が残っていなかったのである。

 これが今年の自分の行動を決めた。

 人に迷惑をかけない。

 しかし、愉しくはなかった。

 行動の制約は心が自由にならない。

 心が自由であれば行動を自由にする。

 いま、天皇杯の準決勝の第二試合が終わった。

 広島が東京をPK戦で破り、横浜と決勝を戦う。

 画面を見ていて、体力のある男たちがその技術精いっぱい発揮して活動していた。

 いい、と思った。

 生きている限り、自分の能力を精一杯発揮してこそ、自分の道を切り開けるのではないかと教えられた。