わたしの付き合いで、最も古いのは高校の新聞部の仲間二人である。

 昨年、70歳になったら奈良を訪れようと約束した。

 高校の修学旅行が奈良2泊、京都2泊であり、二人とは一緒した。嵐山で二人はわたしのレインコート姿を見て、「あっ、着ている、着ている」と珍しいような視線をわたしに投げかけ、ささやいているのが聞こえた。

 わたしが関西のメーカーに勤めて2年後に、天理にいた。

 仲間のうちの一人が奈良を訪れたので、丸一日奈良を一緒した。

 わたしは、どこをどう歩いたか記憶が不鮮明なのだが、仲間はよく覚えていて、いろいろ話を聞かせてくれる。

 わたしが記憶しているのは、仲間が日吉館に泊まったこと、借景が素晴らしい日本庭園のある寺で話をしたことである。

 その仲間が、はがきをくれた。

 「町田甲一さんの『大和古寺巡歴』を贈ろうと考えたが絶版でした」と。

 わたしは、和辻哲郎さんの『古寺巡礼』で飛鳥大和が好きになった。

 少しは、飛鳥奈良のことを勉強しておこうとはがきを受け取って考えた。

 仲間は