過日、定休日で行けなかったお店でランチをした。

 わが街でマスコミなどで紹介されている有名店である。

 懐石料理「大根の花」はわが街の女性に、おいしいと評判をとっている。

 今日のランチのお相手は、わたしの娘の年頃の女性である。

 性格がかわいくて、外見が目鼻立ちが整い、一緒にいるととても楽しくなる不思議な雰囲気を持った女性である。

 今日は月1度の出勤日にあたると、昨晩連絡してきたので、ランチすることにした。

 こんなとき、必ず遅刻してくるので、今回は約束の時間ぎりぎりに行こうと用心していたが、案の定メールがきた。

 「少し遅れます。すいませーん」

 約束の時間から5分遅れ到着で家を出た。

 少し歩いたところでまたメール。

 「クルマどこに置いたらいいでしょうか」

 知るかそんなこと、と思ったが、有料の駐車場の場所をメールした。

 今度は電話。

 「大根の花に着きました」


 こうして無事にお店で会うことができ、すぐに花膳弁当を注文。

 まず、弁当の見栄えがいい。天ぷら、刺身、冷茶わん蒸し、さわらの煮つけ、野菜サラダと味付けが上品であった。

 食いしん坊のわたしたちは20分間、ひたすら美味を味わうことに専念した。

 この店の主人が板さん、奥さんがレジと接客で、二人とも感じがいいのである。料理はその店の人格が反映する。その店の心が料理の味になるのである。

 というわけで、あわただしいランチはあっという間に終わったが、こういう店に一人で来ることはない。

 またの来店を娘のような女性とお店の人と約束した。


 別れ際に娘のような女性は紙袋をわたしに差し出した。

 「明日何の日か知っていますよね。」

 父の日のプレゼントであった。

 夏用の渋めの扇子であった。

 うれしい、大切に使うとメールした。