明日の早朝から1泊旅行に出かける。

 旅行から帰ってからでもよかったのだが、返す本を準備しておいたので図書館に行くことにした。

 返す本は8冊。積み上げておいたのだが、その積み上げた本はテーブルの四つ角の右側に置いておいた。

 何度かその本の横を通り過ぎていた。

 本の数を数えずに手提げ袋に入れた。

 図書館の返却口でも、普段であれば数を数えて返却口に入れているのだが、8冊が頭に刷り込まれていたので無造作に戻してしまった。


 図書館は10冊まで貸し出し可能。

 夏目漱石の『こころ』『草枕』『愚美人草』の3冊を入れて、合計で9冊借りた。

 自信たっぷりに貸し出し口に行った。

 最後の1冊が貸し出し不能になっている。

 見ると返却したはずの本が未返却になっている。

 「まちがえなく返却したんだけどなあ」

 職員は返却したばかりのコーナーに走り、調べたがない。

 わたしも自信が揺らぎ、家に戻って調べてみると言った。


 家に戻ってテーブルの上を見た。ない。

 テーブルの下の床を見た。あった。

 何度か通ったとき、一番上に置いてあった本を落としてしまったのだ。

 すぐに、図書館に行き、お詫びした。

 自分の行動に自信を無くす出来事であったが、今後は一層、思い込みの無いように準備、行動することを自身に言い聞かせている。