昨日は午後12時40分ごろ入場したが、館内はいたるところに人人であった。
わたしと同じシルバー世代が多く、夫婦連れ、女性同士、一人の男性の順番であろうか。
あの夫婦は漱石の男女・夫婦関係をどのように見ているのか、訊ねたくなるほど、夫婦で漱石ファンがいることに驚いた。
序章 「吾輩」が見た漱石と美術
第1章 漱石文学と西洋美術
第2章 漱石文学と古美術
第3章 文学作品と美術 『草枕』『三四郎』『それから』『門』
第4章 漱石と同時代美術
第5章 親交の画家たち
第6章 漱石自筆の作品
第7章 装幀と挿画
以上が展示の構成であった。
ただ、まず、エレベーターで3階まで上り、それから地下に下り、2階から出るはお客さんのことを全く考えていない印象をもった。
美術品は2点印象に残っている。
第2章に展示されていた与謝蕪村作『漁父臨雨行』。
個人像だと思うが、3人の漁父が雨の中出かける絵である。
筆線は生き生きし、表情が繊細に描かれ、蕪村が増す増す好きになった。(作品には展示期間があり、この作品は6月2日まで)
もう1点が荒井経作『酒井包一作愚美人草図屏風 推定試作』
死を迎える藤尾が枕辺に置いた屏風を今年荒井さんが描いた作品である。
赤い花びらとその残像を美しく描き、藤尾の生命がいままさに終わるさまを描ききっていると感じた。
この展示は、漱石を美術世界をとおして着想しようとする企画展である。面白い展示であった。
上で作品展示の期間があると書いたが、途中から展示される作品もある。もう少し漱石の作品を読み返し、もう一度見たくはある気分である。