平日だけに160人収容の座席には20人弱であった。
これが舞台劇であると、役者のみなさんには観客として申し訳なくなる。
しかし、映画だと俳優は気がつかないから、ゆったり観ることができた。
オズはライアン・フランク・ポームが創りだした魔術師。
監督は『スパイダーマン』のサム・ライミ。
この作品は手品師、奇術師と呼んだ方がふさわしい、オズ(ジェームズ・フランコ)が1905年に所属していたカンザスのサーカス団で不祥事を起こし、気球に乗って逃げ出したはいいが、竜巻に遭遇し、オズの国に迷い込むところから始まる。
ここまではモノクロである。
オズは、女たらしで、嘘はつく、不正直であるが、エジソンのように「偉大」になりたいと考えている男である。
オズの国では「オズという魔法使いが現れて、邪悪の魔女を殺して、へ宇和で愉しい国を回復させてくれる」と前国王の遺言が信じられている。
オズはまず西の魔女セオドラ(ミラ・ニクス)に出会う。セオドラにカンザスにいたころの女を誑し込む業を使い、心を盗んでしまう。
エメラルドタウンでは、セオドラの姉エヴァノラ(レイチェル・ワイズ)にまで手を出す。
邪悪の魔女を殺さなければ、国王の地位も黄金も手にいれられないと言われたオズは魔女退治に出向く。途中、陶器の少女を助け、空を飛ぶフィンリーを共に邪悪な魔女のいる荒れ地に着く。
そこには、南の魔女グリンダ(ミシェル・ウィリアムズ)がいた。グリンダはオズに、邪悪の魔女はエヴァノラだと教える。
エヴァノラはセオドラに青林檎を食べさせ、セオドラを邪悪な魔女に代えてしまう。
オズは逃げ出すことばかり考えていたが、オズの国の人々のために一世一代の奇術を見せることを考え、オズの人々の協力を得ながら準備をする。
そして決戦。準備した記述がグリンダを勝利に導く。
美しい魔女がその魅力を映像にあふれさせ、オズは魔法で元に戻す力はないと言いながら、陶器の少女に新しい家族を用意してあげる。オズは偉大な力を発揮したのである。
コンピュータグラフィックの技術を巧みに使いながら、人間臭さを前面に出したこの作品には、温かみが染み渡っていた。