咲き始めた。

 昨日はある木に4,5輪の花が咲いていた。

 今日の午前は、ほとんどの木に桜の花びらが春を告げていた。

 午後にまた出かけた。

 すると、ある木はもう7分ほど花びらを開いて、静かにたたずんでいた。

 桜の木には個性があると思った。

 気温に敏感に反応する木、少し鈍感な木、ふつうに花開く木。

 さまざまな木があることを、いまなら人間にわかってもらえる。


 健気な桜の木。

 満開のときは、その違いには気づかない。

 人間には多様な個性がある。

 木にも個性がある。


 その個性を正確に知ることが、たとえ木であっても理解する一歩であろう。


 個性とは生き物であればすべてが持っている特性である。

 この個性と呼ぶものを理解しようと考える態度こそ、生物界にとって大切であろう。