雪が降っている。

  もう3時間以上も。

  しかし、地表を白くはしてくれない。

  雪の粒は、地表で結びつく前に水滴になっているようだ。

  白さは、潔さ。

  その言い方は人間が考えたこと。

  白さは滑る、寒い。

  これも人間が感じる心を表現した言葉。

  にもかかわらず、白さをわたしは愛したい。

  純粋な心を思い出させ、よみがえらさせてくれるのは、やはり自然

 の力に追うところがあると思うからである。


  今日の雪は、あまりにもひ弱である。

  積もる意志すらもっていない。

  地表を白くしても仕方がないとでも思ったのか。

  降り方も弱くなっている。


  自然の力の弱まりは、人間の力の弱まりに拍車をかけるかもしれ

 ない。

  そんなことを考えながら、しだいに白さをなくしてきた外を眺めてい

 る。