経済がグローバル化し、日本企業は海外に安価なコストを求めて、

 国際競争力を維持しようとしている。

 日本的経営とは終身雇用であったが、この慣習さえ無視されてからもう30年は立つだろう。


 それは働く人間の人格、人間性を無視し、人間を不安定にしてきた。

 企業においては、早期退職制度が定着し、働く人間に不安を増殖してきた。

 コストを下げるには、正社員を減らし、派遣社員、パートを増やす。

 低賃金で働かざるを得ない状況がいまそこに生まれてしまった。

 少なくなった正社員には過重な労働が待っていた。

 いまの企業社会は余裕がないのである。

 結果、格差社会、若者の失業率の増加に歯止めがかからなくなっている。

 今年の成人式で、若者が言っていたのは「就職したい」。

 

 そこに、大阪市立桜宮高校のバスケットボール部主将体罰事件。陰湿な顧問による指導の名を借りた暴力。

 

 こんな社会になぜなったのか。

 「勝つ」ことが最優先になったためである。

 国際競争に勝つ、バスケットの試合に勝つ。

 勝つためであれば、何でも許されるが暗黙の了解として社会が認めてしまったのではないだろうか。


 逃げ場、逃げ道をなくした社会は不幸であるとわたしは思う。

 企業においても、高校においても、逃げ場、逃げ道をきちんと用意しておける社会をどうしても作る必要があるのではないか。