昨晩、テレビの番組表を見ていた。
深夜の番組である。
あった。『孤独のグルメ』。午前3時から。
まてよ、4日は、午前10時15分から愛読ブログでよかったと言われている『レ・ミゼラブル』を観に行くと決めたのではないか。
手が勝手に動き、予約してしまった。
ああ、気がつくと松重豊さんが、商談相手に、お土産のキーウィを買っているところであった。
『孤独のグルメ』はタイトルが同じコミック(原作・久住昌之、作画・谷口シロー)を実写化した作品である。テレビ東京で2012年1月から放映されていた。
松重豊さん扮する、個人輸入雑貨商、井之頭五郎が脇役の仕事の合間に、主役の昼食や夕食を外で楽しむ物語である。
「モノを食べるときはね、だれにも邪魔されず自由で、なんというか救われてなきゃあだめなんだ」
と、五郎さんは確固とした信念でつぶやく。
「腹もぺこちゃんだし、夜食でも食って一息つくか」
「焦るんじゃない。俺は腹が減っているだけなんだ」
人間の三大欲求のひとつ、食欲にすべてをささげつくすことを決めた男の見事な生きざまを、松重さんは演じきっている。
食べることをエンターテインメントにした番組とは、まるで迫力が違う。
街のどこにでもある実在の大衆食堂や喫茶店、昼間営業せざるを得なくなった居酒屋が舞台である。
勘で店に入り、味を堪能する。その食いっぷりが見事なのである。
沖縄料理店に入り、アグー豚の塩焼き、そーきそばなどを平らげ、デザートまで頼んでしまう。3人前は食べているのではないかと、見ている、わたしが驚くほどの量を胃に収めてしまうのである。
この時の五郎さんの言葉が「今日は、沖縄まつりにしてしまおう」。
まったく、ドラマらしい出来事がない。五郎さんが注文する、食べる、
独白、食べつくすだけである。
それを見ていて、孤独のグルメの究極を究めようとする、俳優、松重豊さんの、静かな存在感に引かれた。
わたしが見たのはSeason1の12話である。
Season2は昨年12月26日最終回であった。
再放送を楽しみに待つとともにと、原作者は次回作に意欲を示していた。
待つ楽しみは、こんなところにあるのだ。