神戸の知人宅訪問は、神戸ルミナリエを書いてしまったので、新神戸でごちそうになった香港・広東料理の話が書けなかった。
 店の名前は金寶來。ホテルの3階にあった。
 蟹肉入りツバメの巣のスープから始まり、くらげの香港風冷菜、酢豚、マーボードウフ、クルマエビと季節の野菜炒め、最後に海鮮三種いり焼きそば、広東風炒飯と、食べた、食べた。箸が休まる暇がないほど、勝手に動き、口の中に運び込んでくれたのである。
 中華は好きなのだが、ここのはたいしたもんだと思った。

 わたしは、てっきり中華街に連れて行ってくれるものだと思い込んでいた。
 「ルミナリエの時期には中華街は混む。この店は自分の行きつけの店だし、ここでディナーをと考えたんだよ」 
 うまさとうれしさで、思わず、ワインを注文するよう頼んでしまった。

 まず、大阪の宿泊ホテルの話。
 新神戸から、大阪駅まで出て、タクシーでチェックインした。
 翌日、歩いて大阪駅、梅田方面に行こうと考えた。
 地図は持っていたが、最近は開けて調べる動作ができない。面倒なのである。足の向くまま、気の向くままよ、と思ってしまうのである。
 結局どうしたか。地下鉄に乗るはめになったのである。
 なぜ、梅田まで行ったかというと、シャツを忘れてしまい、着るものを現地調達しなければならなくなったからである。
 しかし、ユニクロがない。目を凝らしたらYODOBASHIにはありそうだが、遠い。
 あきらめて、ホテルに歩いて戻った。着かない。迷う。タクシーに助けを求めたが、拾ったところから5分もかからずに到着。

 さて、翌日は京都駅に午前9時40分ごろに到着した。宿泊するホテルを確認するため、八条口に出た。
 ホテルはあっけなく見つけることができた。
 しかし、八条口は南側。北口に出なければ、行動がとれない。
 歩き回って、ようやく南北自由通路を見つけることができた。滞在中この通路を使って、何度行ったり来たりしたことか。
 ホテルからは、地下自由通路が近くにあったのだ。
 大きな駅には地下通路があることとは、東京駅でわかっていたが、
 堺の知人も、神戸の知人の奥さんも、
 「大阪の地下街は、複雑なので、私でも迷ってしまう。できるだけ、地下通路は利用しないで、地上を歩くようにしている。地上ならば記憶に残っている風景があるから迷わないんです」
 この言葉は、わたしの行動に、呪縛をかけていたに違いない。