旅の道ずれはお土産である。
大阪から京都に行く電車の中で考えたのは、そのことであった。
四条河原町に行くことにした。
京都駅に降りたときに足は四条河原通りに向かっていた。
鴨川沿いに四条河原町にがおぼろげに頭にあった。
川の名前が、高瀬川であった。
四条河原町に着いて、記憶をたどった。
16年前に最初に来て、6年前に来た。
探したのは村上重。千枚漬けの名店である。
6年前に、高雄にある病院に2週間入院した。
その病院は、食事療法が中心で、3色病院が用意する食事を食べればいい。
あとは、自由行動が可能だった。
わたしは入院初日こそ患者としてふるまったが、翌日からは患者の情報をもとに行動を開始した。
昼食を食べ終えるやいなや、バス亭に向かってダッシュ。
夕食の時間までに変えることが目標になる。
哲学の道、鷹が峰、広隆寺から嵐山、祇園、伏見稲荷、三尾、京都御所と歩きに歩いた。
入院患者同士の情報交流会に参加して、千枚漬けのおいしい店があることを知った。
姉が千枚漬けが大好物であることを知っていたので、これは買わなければと思ったのである。
四条河原町にある村上重。10月の末に捜しながら歩き、すぐ見つけた。
店に入ると、土間に千枚漬けが漬け込まれた樽を置き、即売をしていた。
白い千枚漬けがたまらなくおいしそうに見えた。
さて、12月の半ばになると、さすがに樽は置かれていなかったが、昆布茶の接待を受けながらの注文は楽しかった。
これで、京都土産は購入した。
道ずれはいない。あとは観光のみ。