2通とも、絵葉書であった。
上の1通は、国宝八角灯篭。
寺院で使われている。
この絵はがきなら、死者の魂をあの世にいざなう明かりになる。
心憎い絵はがきである。
「今年は大変なことがおありだったのですね」の文章に、
わたしに対するねぎらいと、死者に対する哀悼を感じた。
もう1通はマチュピチュの寺院遺跡の絵はがきである。
「お力お落としの中、どうぞ体調を崩しませんように」と、いたわりのことばをいただいた。
一人は高校のガールフレンド、もうお一人は行きつけの温泉宿のおかみさん。
わたしも、喪中はがきを毎年いただく年齢になった。
しかし、その喪中はがきに返信を出すことはなかった。
この返信は、わたしの胸に深く響いた。
死者に深い哀悼の意を表するとともに、生きているわたしを気遣ってくださっている。
人間の優しさをこれほど感じたことはなかった。
わたしも、今後は喪中はがきに返信をしようと考えている。
