昔の履歴書には、趣味の記載があった。
 大学から社会に出るときには、
 たしか、「読書」と「スキー」を書いていた。
 文武両道を具体化していたような気がする。 
 当時は、新刊は文学書を月3冊購入し、冬には5回はスキーに行っていた。
 それがいまでは、本は購入せず、もっぱら図書館利用になり、スキーは44歳までで終わった。

 その後は履歴書など書かずにすんでいたが、55歳のとき書くはめになった。無趣味と書くのは気が引けた。
 ところが、最近の履歴書には「志望の動機、特技、好きな学科など」の欄があるだけである。
 したがって、趣味は特技に当てはまらなければ、書く必要がない。
 なんとも、履歴書は企業の必要な情報収集になってしまったようである。
 趣味から人間性を見ようとの情報は消えてしまった。

 わたしは、公民館の文学講座にはよく顔を出していたが、趣味と言えるほど魅力を感じなくなった。
 ではと、バドミントンもやってみた。もう脚が動かない。
 短歌は、所属していた歌会が解散してしまった。
 
 さて、さて、いまは無趣味を生きている、と言える。

 旅行は、行っても年2回。温泉も年1回。
 とても趣味と言えるほどのものではない。
 
 そう言えば、高校時代にはクラス・メイトはほとんどがビートルズのファンになった。聞いたり、見たりする対象はどうも好きになれなかった。
 それ以後も、わたしには、好きになる対象は現れない。歌舞伎しかり、文楽しかり、もちろん映画しかり。