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 ぐぅあああぁぁあ!! ある晴れた自殺したくなるような麗らかな日の放課後にグラウンドから聞こえてきた奇怪なひよこ語に面食らった私立水逸(笑)高校の一年生倉瀬マロンは目にうっすらと涙さえ滲ませていたくらいだった。
 すなわちともだち、乾ききったアイボリー色をした地面に砂埃をバベルの塔のように撒き上げながら未確認不幸競技に興じている女子の集団があり、その中にマロンの憧れである紋舞蘭という二年生の女生徒が変死体となって発見されたからだった、というのは嘘で「カバディカバディ」バカみたいに連呼しているのだった。
「ひぎぃぃいぃい!!」
 マロンは入学早々入学式の新入生へ送る言葉の儀式において、体育館の壇上にあがった紋舞をキラキラとサンリオキャラクターよろしく見初めて以来、日々紋舞のことを様付けで呼んでもっぱら観察する習性をスタンド能力として身につけ、あまりに強い能力であるがあまり、こんにちにおいては世間一般から見ればいわゆるストックカーレーシングの一種であると見なされ警察に「半径10ヘクタール以内には近づかないように」と言伝されるのも時間の問題と目されるほどにその行為は常軌を逸して常態化していた。
 しかしマロン本人は自身のことを世間知らずではあるが真っ当な真人間(新人類とは異なる種類の)であると信じていたので「カバディ」という聞き様によっては江戸っ子でぃな呪文を聞かされたその時から己が心に荘厳なサクラダファミリア桜田ファミリー、通称〝教会の門(21エモンとも言う)〟が開こうとしていようなどとはソバ露程も知らなかった。