こんにちは。

鳥羽市地域おこし協力隊の上田です。

石鏡でも桜が満開です🌸


 こちらの山桜の木にはサクランボがなる。



おばあちゃん海女は、子供のころから食べてきたという。

他の桜の木より甘くておススメだとか。

食べごろの初夏が楽しみ。

 

さて、前回の続きのワカメについてです。

【ワカメ漁から出荷準備の手順】

 

①まずワカメをカマで刈る。これは楽しい。

(朝6時~6時半に村内放送でワカメを刈る旨が伝えられ、

出る場合は8時~9時半くらいまで漁をする。)

 

②船にワカメを上げていく。ツライ。息切れする。

これが重労働だが、70代半ばの海女さんは私よりも軽々とやってのける。

 

③陸に戻ったら、ウェットスーツのままワカメを干していく。

(ワカメとメカブ部分を切り離し、茎ワカメ部分を桟に刺していく。一人ではできない作業で、

お世話になっている海女さん・漁師さん・協力隊の後輩さんに助けてもらってます。

本当に本当にありがとうございます!)

 



④ここらへんでスーツを脱ぐためいったん家に帰る。やっと水が飲める!

 

⑤再びワカメ干場に戻り、メカブ部分をメカブカッターなどで茎から削ぎ、網で干す。

(これが中々上手くできない。なるべくメカブのヒラヒラ部分を綺麗に残したいところだ。)

 


⑥ワカメの茎部分から二つに割き、ワカメを広げて乾きやすくする。

(海女先輩の道具は、なごやんのプラスチック製黒文字で、これでピーっと割いていく。

これが地味に疲れる。ワカメが乾きすぎても生すぎてもやり辛いので様子をよく観察する。)

 


⑦ワカメの先っぽの赤くなってる部分をハサミでカットしていく。

ついでに干してるメカブをひっくり返したりする。

 

⑧一晩このまま干す。

ただし・・・・・、雨が降ってきたり、怪しい場合は、ブルーシートで即席ワカメテントを作らねばならない。これが最も過酷だ。ワカメは赤ちゃんのように手がかかるのだ。

 


⑨翌朝、七時位から海女さん達はワカメの様子を見に行く。

前日雨だったりしたら、この時点でブルーシートを剥がしてワカメに陽を当てる。

 

⑩ワカメが日光・風でパリパリに乾いてきたら桟から外して15本ワンセットくらいで輪ゴムでまとめ、釘が刺さってた部分はハサミでカット。それを菰やゴザの上で干す。

 


⑪昼前後に菰・ゴザでワカメを包み、自宅保管場所に移動し、

それをブルーシートで更に包み、パリパリした状態から程良いしなるワカメに仕上げる。

この時、カビないように湿度に注意。この時、ゴザより菰でやった方が滑り辛くうまくいくとのこと。

 


⑫ワカメ干場のはき掃除。次回漁のため、桟の位置調整。

 

⑬数日後、落ち着いたワカメをワカメ箱に詰める。これがまた難しい。

束ねた部分を一段ずつ交互に箱に詰め、箱込みで10.5キロに収める。ワカメのかさがあるので、重しをして少しづつプレスしていく。←今ココ

毎日ワカメを気にかけて生きている。農家みたいだ。ワカメは野菜なのではないか。

 



・・・・ということで、常に気にかけていないといけないワカメは大変です。

私には農家は無理だと思いました。

コメなんかワカメの何倍も大変なんでしょうからね・・・。

 

どちらも自然の恵みを受けることに違いはありませんが、

農業・漁業者の違いを肌で感じられたようなワカメ漁でした。