こんにちは。血液内科スタッフKです。

 

新年明けてしばらく経ちましたが、そろそろ日常生活も落ち着いて来た頃でしょうか?当科でも忙しい日々が続いております。

 

昨年のブログ記事でもお伝えしましたが、卒業生T先生(男)の症例報告が、Internal Medicine誌からpublishされました。下の画像をクリックしていただくと、論文のページにアクセスできます。Open accessですので、どなたでも読んでいただけます。ぜひご一読ください!

 

 

骨髄増殖性腫瘍(MPN)で、広く用いられるようになってきた、Ruxolitinib (JAK1/2阻害剤。商品名ジャカビ®)に関する症例報告です。骨髄増殖性腫瘍は現在のところ造血幹細胞移植以外には根治させる治療法がなく、移植の適応とならない患者さんでは疾患にともなう全身症状をコントロールしていかに生活の質を高めるかが重要になります。

 

Ruxolitinibは、それまでの治療に抵抗性であった患者さんにおいても、貧血や脾腫などの症状を改善させ、骨髄増殖性腫瘍の治療を大きく変えました。しかし、JAK-STAT経路を阻害することによって起こる免疫不全・感染症が問題となっています。

 

本症例は、世界に先駆けて・・・では全くないのですが、Ruxolitinibと結核の関係について、既存の文献を含めて考察しております。Ruxolitinibのみならず、結核診療のアップデートにも、ぜひご活用ください。

 

今年も当科から情報を発信していけるように、論文執筆を頑張りたいと思います!