変えられないと

思うことを

変えることができたら

そのときから

違った世界が広がります。

 

こんばんは、

皮膚・排泄ケア認定看護師で

アンガーマネジメントコンサルタントの楓淳です。

 

今日は、

「傾聴とはなんのためにするのか?」

 

についてお話ししたいと思います。

 

ぼくは、人工肛門(ストーマ)の専門外来を

週3回やっています。

 

そうすると、患者さんから

今後の生活や余命を宣告された方は

予後のことを話されることが

とても多いです。

 

ぼくは、そのことに対して

傾聴するようにしています。

 

傾聴の大切さは、

看護学校時代の授業でも

傾聴は大切だと習うのですが、

なぜ大切なのかは

本当の意味で理解できていませんでした。

 

以前は、ぼく自身も安易に

患者さんから病気に対する訴えを聞いた時には

看護記録に「傾聴した」と、

決まり文句のように記録していました。

 

しかし、ずっと「傾聴」とは

話を「うんうん」聞くことが

傾聴なのかと疑問に思っていました。

 

ここで一つ質問です。

 

 

あなたにとって傾聴とは、

なんのためにすると思いますか?

 

 

 

何人かに伺うと、

この2つに要約することができました。

 

信頼関係を築くため

相手の考えを聞くため

 

です。

 

正しいと思います。

 

ちなみに

「傾聴」を辞書で引くと

-耳を傾けて熱心に聞くこと。

ベネッセ新修国語辞典 第二版より

 

と書いてありました。

 

なるほど、

読んで字のごとく

熱心に聞くことが傾聴なのかと、

思いがちですが、

熱心に聞くというのは

傾聴の手段のことを言っているのであって

傾聴の目的ではありません。

 

傾聴の目的を一言で言うならば、

 

悩みを整理して行動できるようにすること

 

と、ぼくは考えています。

 

「悩む」といことは、

答えがないということです。

 

答えが見つからないから

不安になって悩みます。

 

悩んでいる人の訴えは

抽象的(ざっくりしている)なので

何に対して悩んでいるのか

わかっているようで

わかっていないことがあります。

 

そこで、相手には

とにかく抽象的な言葉でもいいので

今悩んでいることを話してもらい

こちらは、「うんうん」と耳を傾けて熱心に聞きます。

 

そうするとだんだん、

自分が何に悩んでいるのか整理されて

次にどうしたらいいのか、

わかるようになります。

 

当然、次にどうしたらいいのか

わかるようになると行動に移せるようになります。

 

行動すると、

その悩みが1つずつ解決されてきます。

 

つまり、傾聴とは、

相手の悩みを聞き出すことで

そのときの感情や考え、悩みを

整理して行動できるように導くことが

傾聴の目的です。

 

よって、傾聴する時は

基本的にアドバイスは入りません。

 

自分の悩みは自分で考えた方法でしか

解決できないからです。

 

こちらができることは、

悩みを言語化することを助けるために

 

それはどのような意味ですか?

例えばどういうことですか?

一言で言うと?

どのように思っていますか?

 

などの質問をして

自分が何を考え、何に悩んでいるのかが

わかるように助けてあげるといいと思います。

 

これは、患者さんだけでなく、

あなたの周りで悩んでいる人に対しても

全く同じことがいえます。

 

あなたは普段、

どのように傾聴していますか?

 

今日も最後まで読んでいただき

ありがとうございます。

 

このブログは毎週月・木の20時に

更新しています。