忘れられない3月27日

        4年前の今日、群馬県高崎市の

        高崎総合医療センターを退院しました。

 

      退院その日・・ありがとうのたった五文字が言えなかった。

      勿論、さようならの五文字も・・・・

         

                    2019:3月27日

                   群馬県高崎総合医療センターを退院しました。

      退院・・普通は嬉しい日だけれど

      俺の心はそうではなかった。・・急に寂しくなったの

 

     北海道から遠く離れた所で両足が無くなった俺に

     看護師さん達はどの人も明るく接してくれましたので

     毎日があっと言う間に過ぎていきました。

 

     部屋の担当者が2名・・毎日変わります。同じ人と会うのは

     1週間後くらいになります。

     その中で一人・・この部屋を私が担当します。

     と言う看護師が挨拶に来ました。割り当ての看護師が居るのに?

 

     当然、ローテーションでその看護師が正規?の割り当てに

     なる日もあったけれど、その日以外も・・・

     カーテンをチョット開け・・・・たぁ~かさん・・と顔を出しにきました。

     日中の仕事終わりの夕方も、夜勤明けの朝も・・カーテンの隙間から

     顔を出し、カーテンの隙間から、たぁ~かさん・・・と

 

     正規の担当の日は自分の事、家族の事を一杯話しました。

     家族とライン動画で紹介もして・・・

     家族も彼女にとても感謝していました。

 

     退院が決まって、その日が来ました。退院の日の朝・・・一杯感謝の気持ちを

     彼女に伝えよう・・・そう思っていましたが・・・・

 

     上司の計らいでしょうか、彼女が見送りしてくれる事になっていて

     お世話になった看護師さん達に挨拶してエレベータに乗りました。

     6階から1階まで・・・・・お互いに何も話さないで・・・家族も一緒です。

     何故か言葉が出なかったのです。後で家族に聞いたら彼女はずっと

     下を向いたままだったそうです。

 

     1階からロビーを通って、外に出ました・・・家族が察したのか

     「おとうさん、写真を撮ったら?」に促され1枚だけ写真を撮りました。

      その時も二人は無言

      車に乗ってバックミラーを見たら彼女が見えました。段々と小さくなって・・・・

 

      あ・り・が・と・う のたった5文字が言えなかった。後悔しているけれど

      その時は・・・別れの辛さが大きくて言葉にならなかった。

      もう、二度と逢えないと思う彼女に今、言いたい

      あ・り・が・と・う のたった5文字を・・・・

 

                     

           こんな看護師さんでした。

               書き置き 

              書き置き 涙マークがかわゆい

              足に包帯をしていた時の包帯止め・・・後で気づいたら励ましマーク

             小さな心遣いが嬉しかったし、癒された。

 

             そんな彼女からメールがありました。

     2020/7/11  「看護師をしていて良かった‼と心から思った素敵な出会いです。」

 

     2020/7/12  「わたくしやっとこ結婚したのでご報告です。」