読者から以下の質問があったため、ブログでも公開します。
Q:バドミントン競技歴3年目の中学生(以下Dという)です。スマッシュに角度をつけろ!と指導者に言われます。また、YouTubeでもスマッシュの角度に関する動画が多くあります。そのようなことからスマッシュに角度をつけたいのですが、どうすればいいのでしょうか?
A:D選手がスマッシュを打っている動画を見れば具体的に指摘できますが、今回は諸事情でできません。そこで、具体的な考え方を述べます。
スマッシュの角度をつけたいということですが、選手の身長+腕の長さ、スマッシュの打ち方、打つ位置、打つ際の体勢によって異なります。
●選手の身長+腕の長さ
身長190㎝の選手と140cmnの選手では、当然スマッシュの角度が異なります。物理的な要因のためどうしようもありません。また、ジャンプして打つのか、ジャンプしないで打つのかによっても異なります。
バドミントンの男子シングルスで活躍するデンマークのビクトル・アクセルセン(Viktor Axelsen)選手の身長は、194cmです。ジャンプしてスマッシュを打つと対戦相手のレシーブ位置より前にシャトルが落下することが多くあります。アクセルセン選手にとっては、スマッシュの角度は武器になるため重要と言えます。
リーチがあまり長くない選手は、角度のあるスマッシュを打てるのでしょうか?
●スマッシュの打ち方(右利き選手をモデルにして解説)
スマッシュの角度をつけようとしてなのか、ネット前に速く移動したいのか、インパクトからインパクト後に上半身を少し前傾しながら打つ選手がいます。そうすると右肩関節を前方に動かしながら打つためコントロールが定まりません。結果、シャトルをネットに引っ掛けることが多くなります。右肩関節は右腕・ラケットの支点になるためインパクト前後は固定しなければいけません。
スマッシュは、上半身を捻る動作は行いますが、前傾の動作は避けなければいけません。
シャトルが目の前近くまで落下してから打つ選手がいます。打点が極端に下がるため角度のあるスマシュは打てません。
このようにスマッシュの打ち方自体に問題がある場合も多くあります。
●打つ際の体勢
ダブルスでは、コート後方に少し煽られたり、サイドに跳びついてスマッシュを打たなければならない場面が多くあります。十分な体勢で打てないためスマッシュの角度は二の次になります。
●打つ位置
対戦相手の返球によってコート内でスマッシュを打つ位置が異なります。コート後方で打つのか? 中盤で打つのか? ネット前のチャンス球を打つのか? によっても異なります。
スマッシュの角度は、インパクト時のラケット面の角度によって決まります。コート内のどの位置からスマッシュを打ってもネットの白線のすぐ上をシャトルが通過するように練習を積むことで自身のスマッシュの角度を最大にすることができます。
このようなことから、角度のあるスマッシュを打つためには、いろいろな条件をクリアしないと達成されません! どのような状況でも必ず角度のあるスマッシュを打たなければならないと考えるとエラーする確率が非常に高くなります。
<結論>
しかし、よく考えてみましょう!
スマッシュが鋭角に落ちる(角度がある)ことは重要でしょうか?
シングルスで相手コートのサイドライン際でコート後方のバックバウンダリーライン近くに落下するスマッシュはどうでしょうか? ほとんどノータッチで決まります。
スマッシュに角度がなくともサイドライン際に打つと、相手の腕が伸びて返球するためストレートのネット前にしか返球できません。その返球を狙って、さらに厳しいショットを打つことが可能になります。
ダブルスでは、胸や肩付近に打たれるスマッシュは、高いロビングで返球しづらくなるためドライブやネットへ返球されることがほとんどです。前衛は次の返球を予測しやすくなります。(身長の高い選手の肩付近に打つ場合は、コート後方にアウトになる可能性があるため要注意です)
スマッシュで重要な要因は、角度ではなく、スマッシュのスピードと狙ったコースへ打てる正確性です。
中学生ですと以下を重点的に練習・トレーニングをしましょう!
① スマッシュの正しい打ち方をマスターする
② 狙ったコースを正確に打てるようにする
③ スマッシュで動員される体の主要部位の筋持久力を向上させる
以上
千葉工業大学で開催されるスプリングキャンプの参加申込締日は、3月6日です。
参加希望の方は、期日を過ぎないよう御願いします。
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◎バドミントンに関する質問がありましたら、以下のメールに連絡をお願いします。
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