タイ旅行の最終日、残ったお金を使い切ろうと、市場へくりだした。
人混みの中見つけた、レースのワンピ。
あてがっただけで、すぐ買ってしまった。
ベトナムに戻って、うきうきしながら着て
見ると、ウエスト、胸、がぱがぱだったのだ。
そこで、仕立て屋へ行くことにした。
仕立て屋はそこらじゅうにあるけれど、
評判は分からなので、
友達に教えてもらい、住宅街をくねくね進
んでいった。
その店は、ひっそりとあった。
お姉さんはミシンを止め、笑顔で迎えてくれた。
「あの、お直しを…」
Ok。
お姉さんにワンピースを着るように指示された。
そして、テキパキ。
ストップ。
まっすぐ立って。
着たまま、チャコペンシルでなぞる。
まるで、私の母が作るかのような雑さ。
いや、裏地もあるからやっぱり4万ドン。
(200円)
「何分かかりますか?」
20分!
その場で待つことになった。
少し高めの椅子にぽつんと座る。
見渡すと、
机には、お客さんからの注文服が重なっている。
マネキンはスパンコールがついたドレスを着ていた。
そして、いろとりどりの糸、
壁に子供の絵。
どの店も、生活感が溢れている。
ミシンにかけ、
できたできた。