「お、おはようございまぁぁぁす。」
目が覚めると同時に、うう。体が痛い。
昨夜はダブルベッドをくっつけて、5人で雑魚寝をした。
普段、ぱ~と、大の字で寝ている私だから、
今回は寝るスペースを気にしていたから、どうも首がこったようだ。
昨夜、私の隣で寝るベトナム人の女の子に、「私、バーキンさんを色々さわっちゃうかも~。きゃはっ笑」と(警告?)言われたが、
実際、夜中に目が覚めてると、二人仲良く抱き合っていた。。。
何となく具合が悪く、彼女を起こさないように腕を外してまたひっそりと寝る私。
しかし、その後も、白い足が絡まっていたり、私のお腹に頭が乗っていたりと、彼女、かなり自由。
もう、極力何も考えず「無」になって、どうにか数時間は寝た。
ドドドドドド。
「何?何?何の音?」
肩をもみながら、上半身をあげた。
「え。これ。雨。」ベトナム人の頼れる教育部長ヒエンさんが着替えながら、言った。
「えっ!雨降ってるの~!?」
薄い布団を放り投げ、ベランダの窓を開けると、雨の飛沫が私の顔にかかった。
ここヴァンドンはハワイでいうと「モロカイ島」のようなものだ。
いい天気ならば、景色とマリンスポーツが楽しめるが、雨が降ったら、何にもすることがないじゃん!という島だ。
どうしたもんかと、轟々とゆれているヤシの葉を眺めた。
2種類しか選べない朝食バイキングを食べていたら、会長からの「おふれ」が回ってきた。
『ハロン湾へ引き返す。急遽、荷物をまとめろ。』とのことだ。
ハロン湾は観光地なので、街は店も多くにぎやかなのだ。
ドタバタと計40人の社員が階段を往々し、
荷物をまとめ、子供を抱え、(家族連れもあり。)
バタバタと、ホテルの外で待っているトゥクトゥクに乗り、港へ向かった。
中身はおかゆ と チャーハン。
ハロン湾へ向かう船の中は、雨の影響でよく揺れた。
「キぇ~~!!!」
突然、奇声が聞こえた。
前方を見ると、ヒエンさんだった。
「雨、雨!雨漏りです~!!!」
そういって、折りたたみ傘を出すと、狭い船の中でさしはじめた。
私はというと、昨夜の彼女とのベッドで絡み合いで、ちゃんと寝れていないものだから、
船の揺れも、雨漏りも、古いシートが斜めになっていようとも、カーテンが破けていようとも、全体的にカビ臭くても、どうでも良かった。
窓を開けてみると、雨は相変わらず降っているが、風が心地いい。何キロだろうか。ハロン湾に浮かぶ岩達がものすごいスピードで離れて行く。
そのうち、私は眠りに落ちていった。
ハロン湾へ向かう船の中は、雨の影響でよく揺れた。
「キぇ~~!!!」
突然、奇声が聞こえた。
前方を見ると、ヒエンさんだった。
「雨、雨!雨漏りです~!!!」
そういって、折りたたみ傘を出すと、狭い船の中でさしはじめた。
私はというと、昨夜の彼女とのベッドで絡み合いで、ちゃんと寝れていないものだから、
船の揺れも、雨漏りも、古いシートが斜めになっていようとも、カーテンが破けていようとも、全体的にカビ臭くても、どうでも良かった。
窓を開けてみると、雨は相変わらず降っているが、風が心地いい。何キロだろうか。ハロン湾に浮かぶ岩達がものすごいスピードで離れて行く。
そのうち、私は眠りに落ちていった。
雨漏り中。
1時間後。
「バーキン、バーキン。」
日本語能力試験1級を保持し、中国の俳優に似ているハンサムな(と言われている)(下ネタ大好きな)ミン君に肩を揺さぶられて起こされた。
「ふにゃ、ふにゃ。もう、着いた?」
「いや、まだだけど、窓閉めたほうがいいよ。」
気づいたら、私の顔から左肩がびしょびしょになっていた。
「おわ~!」
慌てて、かたいスライドの窓を閉める。
「ぶたのように寝ていたね。」
フフっと笑うミン君。
「豚ってどういうことよ。」
「あ、これはベトナムのことわざだから。えっへへへ。」
まったく、こいつは、だまっていれば、真面目な好青年なのだが、話始めると、下ねたや下品な笑い声が出てくる。
彼は、日本へ5年間留学している。
新聞社でアルバイトをしながら奨学金で学校に通い、それで、1級を取得して帰ってきて、
日本語で冗談もいえるのだから、努力したんだなぁ、大したものだよなぁ。
なんて、ミン君を睨みつけながら思う。
約2時間かけて、ハロン湾に到着した、さらにここからバスで一時間かけて、市内へ移動する。
ハロン湾は今回で二回目だ。
ここでは、新鮮な海鮮料理が楽しめる。
そして、昼食。
昼食を食べ終わるころには、雨は上がっていた。
「良かったね~!!!そうだ!あとで散歩に行こう!」
私とヒグチさんはホテルに荷物を置くと、日焼け止めを塗り始めた。
なんと言ってもベトナムは日本の紫外線の5倍ですから。
つま先までぬりぬりと塗る私。
気休めでも良いのだ、後悔しないように、やれることはやっておく。
私たちはマキシワンピースを翻せながら、海岸を歩いた。
ザザザザー
どこの海に行っても、海は落ち着く。
私とヒグチさんは、木で造られたデッキチェアに腰かけた。
ここに座ると、料金が発生する。
二人できゃあきゃあ話していると、突如、
「日本人の方ですか?」
スポーツ刈りの男が日本語で話しかけて来た。
「あ、はい。」
私たちは振り向き答えた。
「いやぁ、久しぶりに日本語が聞こえて来たものだから。」
彼はハノイのNTTの駐在員だった。今回、出張でハロン湾へきたようだ。以下、彼の名前を高橋さんとする。(仮名)
「旅行できたの?」
彼は慣れているようすで、淡々と話しかけてきた。
時間を持て余していた私たちも話に応じる。
「はい。社員旅行できたんです。」
「へぇ~。日本からきたの?」
「いいえ、ハイヅンからきました。私たち、日本語教師で、今ベトナムで働いているんですよ。」
「そうなんだぁ。ここ、熱海みたいでしょ。」
確かに、外国人は少なく、ベトナム人観光客が多い。
「それで、今晩は何か予定があるの?」と高橋さん。
「たぶん、社員のみんなで宴会をすると思う。」
「好きだよね~。ベトナム人は宴会が!飲まされるでしょ。つきあいだからね。」彼はお酒が強いらしい。
「本当にっ!なんか、昼食にも茶色い地酒を飲まされましたよ。」
「ああ、ああゆうのは飲まない方がいいよ。何がはいっているかわからないから。工業物質とか、ゴミとか。
缶か瓶ビールだけにしといたほうがいいよ。」
「そうですかぁ。」私は昼間に飲んだ、茶色い泥水みたいな酒を思い浮かべた。
「じゃあ、今晩、もし、時間があったら会いませんか?」と電話番号を聞いて来た。
「ああ、いいですよ。」
「それじゃあ、さようなら。」高橋さんは、さっと立って、行ってしまった。
多分、今夜は会う事はないとおもうけれど、これも旅の縁だ。
そして、予定通り、新鮮な蟹と共に宴会が行われた。
夜は、ナイトマーケットへ行き刺繍の雑貨をまとめ買い。
くたくたになってベッドに倒れたのが夜の12時だった。
ズンチャチャ。ズンチャチャ。
常夏風の音楽が流れた。
「はい。もひもひ。」音に反応して、無意識に電話に出る私。
「あ、バーキンさん?」
高橋さんからだった。
「あ、どうも。」
「寝ていた?」
「ええ。まぁ、」
「じつは今、僕、バーに居るんだけど、一人で気持ちよくなっていて。もし良かったらどうかなって。」
「今夜はもう、飲めません~。すみませんが、また、ハノイに行った時でも、ぜひ…」
「そうですね。それじゃあ、また。」
私が言い終わるか終わらないかのうちに高橋さんが電話を切った。
なんだこいつ。
こんな遅くに、女子を誘うなんて。
ヒグチ姉さんが浴びているシャワーの音を聞いているうちに、
携帯電話が手から離れて行った。
こうして、2日目の旅行が無事終わった。
1時間後。
「バーキン、バーキン。」
日本語能力試験1級を保持し、中国の俳優に似ているハンサムな(と言われている)(下ネタ大好きな)ミン君に肩を揺さぶられて起こされた。
「ふにゃ、ふにゃ。もう、着いた?」
「いや、まだだけど、窓閉めたほうがいいよ。」
気づいたら、私の顔から左肩がびしょびしょになっていた。
「おわ~!」
慌てて、かたいスライドの窓を閉める。
「ぶたのように寝ていたね。」
フフっと笑うミン君。
「豚ってどういうことよ。」
「あ、これはベトナムのことわざだから。えっへへへ。」
まったく、こいつは、だまっていれば、真面目な好青年なのだが、話始めると、下ねたや下品な笑い声が出てくる。
彼は、日本へ5年間留学している。
新聞社でアルバイトをしながら奨学金で学校に通い、それで、1級を取得して帰ってきて、
日本語で冗談もいえるのだから、努力したんだなぁ、大したものだよなぁ。
なんて、ミン君を睨みつけながら思う。
約2時間かけて、ハロン湾に到着した、さらにここからバスで一時間かけて、市内へ移動する。
ハロン湾は今回で二回目だ。
ここでは、新鮮な海鮮料理が楽しめる。
そして、昼食。
昼食を食べ終わるころには、雨は上がっていた。
「良かったね~!!!そうだ!あとで散歩に行こう!」
私とヒグチさんはホテルに荷物を置くと、日焼け止めを塗り始めた。
なんと言ってもベトナムは日本の紫外線の5倍ですから。
つま先までぬりぬりと塗る私。
気休めでも良いのだ、後悔しないように、やれることはやっておく。
私たちはマキシワンピースを翻せながら、海岸を歩いた。
ザザザザー
どこの海に行っても、海は落ち着く。
私とヒグチさんは、木で造られたデッキチェアに腰かけた。
ここに座ると、料金が発生する。
二人できゃあきゃあ話していると、突如、
「日本人の方ですか?」
スポーツ刈りの男が日本語で話しかけて来た。
「あ、はい。」
私たちは振り向き答えた。
「いやぁ、久しぶりに日本語が聞こえて来たものだから。」
彼はハノイのNTTの駐在員だった。今回、出張でハロン湾へきたようだ。以下、彼の名前を高橋さんとする。(仮名)
「旅行できたの?」
彼は慣れているようすで、淡々と話しかけてきた。
時間を持て余していた私たちも話に応じる。
「はい。社員旅行できたんです。」
「へぇ~。日本からきたの?」
「いいえ、ハイヅンからきました。私たち、日本語教師で、今ベトナムで働いているんですよ。」
「そうなんだぁ。ここ、熱海みたいでしょ。」
確かに、外国人は少なく、ベトナム人観光客が多い。
「それで、今晩は何か予定があるの?」と高橋さん。
「たぶん、社員のみんなで宴会をすると思う。」
「好きだよね~。ベトナム人は宴会が!飲まされるでしょ。つきあいだからね。」彼はお酒が強いらしい。
「本当にっ!なんか、昼食にも茶色い地酒を飲まされましたよ。」
「ああ、ああゆうのは飲まない方がいいよ。何がはいっているかわからないから。工業物質とか、ゴミとか。
缶か瓶ビールだけにしといたほうがいいよ。」
「そうですかぁ。」私は昼間に飲んだ、茶色い泥水みたいな酒を思い浮かべた。
「じゃあ、今晩、もし、時間があったら会いませんか?」と電話番号を聞いて来た。
「ああ、いいですよ。」
「それじゃあ、さようなら。」高橋さんは、さっと立って、行ってしまった。
多分、今夜は会う事はないとおもうけれど、これも旅の縁だ。
そして、予定通り、新鮮な蟹と共に宴会が行われた。
夜は、ナイトマーケットへ行き刺繍の雑貨をまとめ買い。
くたくたになってベッドに倒れたのが夜の12時だった。
ズンチャチャ。ズンチャチャ。
常夏風の音楽が流れた。
「はい。もひもひ。」音に反応して、無意識に電話に出る私。
「あ、バーキンさん?」
高橋さんからだった。
「あ、どうも。」
「寝ていた?」
「ええ。まぁ、」
「じつは今、僕、バーに居るんだけど、一人で気持ちよくなっていて。もし良かったらどうかなって。」
「今夜はもう、飲めません~。すみませんが、また、ハノイに行った時でも、ぜひ…」
「そうですね。それじゃあ、また。」
私が言い終わるか終わらないかのうちに高橋さんが電話を切った。
なんだこいつ。
こんな遅くに、女子を誘うなんて。
ヒグチ姉さんが浴びているシャワーの音を聞いているうちに、
携帯電話が手から離れて行った。
こうして、2日目の旅行が無事終わった。