VanDonで、ビキニギャルになる。 | ザクロえびのケセラセラ

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ベトナムで三年間日本語教師従事後帰国、
2017年に20歳離れた年上の日本人の旦那様と結婚し、
ドタバタ結婚生活が始まる。
心の成長を目指す ザクえび の徒然日記。

本日、旅行初日。雨時々曇り。
6時学校に集合。
全員集合して出発したのは7時だ。


バス二台走らせて、計40名のご一行様は10時半にVanDon(バンドン)に到着した。
ここは港町だ。
ここからさらに船で一時間半かけてQuong Lan(クアンラン)という島へ向かう。

なんとか、島に着くと、そこにはトゥクトゥクが待っていた。
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トゥクトゥクというのは、
バイクに8人ほど乗れる荷台を取り付けたバイクタクシーだ。

我われは、トゥクトゥクにビールや何やら荷物を乗せ、ホテルへ向かった。

この街は、まだ日本のガイドブックには紹介されていない。
リゾート地になりえそうな、未開発地である。
ホテルはちらほらあるが、お店も
道路も整備されておらず、でこぼこ道を走る。

でこぼこのたびに、中座っている人が跳びはねる。

ホテルは一部屋五人。ベッドを二つくっつけて、雑魚寝をする予定だ。

これから着替えて、さぁ、海へ行こう。
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ホテルの外へ出ると、トゥクトゥク達が待っていた。

ホテルから海まで、トゥクトゥクに8人乗りで出発。
ガタガタガタガタ。
トゥクトゥクが走り出すと、
赤い砂が舞い上がる。
右に揺れれば、私達の体は前におれ、左に揺れれば、私達の体は後ろに反る。
まるで、リアルインディーズジョーンズだ。今にも山から岩が落ちてきそうだし。

または、ディズニーランドにある『ジャングルクルーズ』というアトラクションにも似ている。
こちらは命の保証はないけれど。

しばらくすると、
海、いや、濃い緑の沼が続いた。
静観な景色だ。が、
エンジン音は大きい。
「運転手さん!この島には、日本人がたくさん来るの?」
私は運転手に尋ねた。

「はー?!」
運転手が少し振り返り、大きな声で聞きかえした。
私たちはでこぼこと同時に飛び上がる。
「ここにはー!日本人がー!たくさんー!来ますかー!?」
さらに声をはりあげた。

運転手は分かったと、頷いてから、左手を上げた。そして、親指と人差し指を近づけ
「このくらいっ‼︎」
と、叫んだ。
その距離、5cmくらいだったから、そんなに多く来ないのだろう。
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グワァタグワァタ揺れるが、トゥクトゥクを抜ける風が気持ちいい。海の生臭い香りがしてくる。

私達は草木のトンネルを抜けた。
すると、目の前に灰色の地平線が飛び込んできた。
「あ~!海だ~!」

若者は声をあげた。
トゥクトゥクを降りると、駆け足で浜辺に向かう。
そこには、すでに仲間がいた。
荷物を浜辺で待機しているミンくんのお母さんに預け、私は薄いTシャツを脱いだ。
グリーンとショッキングピンクの水玉模様の水着だ。
胸元のリボンが揺れる。

「よーし!行こー!!」
私はトゥオンさんの手を引き、準備運動もしないまま、海へかけていった。

バシャバシャ
しぶきがかかる。
彼女に水をかける。キャぁという声がする。もっと深い所へ行きたい。
私はすぐに体を海に沈めた。ドプン。
温かい。
それから、頭皮、髪、顔、耳が生温かい海水に包まれる。気持ちがいい。

「ぷはぁっ!」
顔を出すと、皆が海に向かって来るのが見えた。

ライトグリーンのビキニに、白のレースのビキニ、赤い紅を引いて、事務の女子達は華やかだ。

私は、胸に手を置き、空を見上げ、体を海に預けた。

大きな空を眺めながら、海と一つになったつもりで、漂っているのが好きだ。
のんびり、のんびり、ただ、のんびり、沈まないように、身をまかせた。

その後、もちろん、皆に顔に水をかけられるという洗礼をうける。
覚悟していたことは言うまでもない。

1時間くらい経っただろうか。

海から上がると体全体がピリピリする。
おかしいな。

すると、突然、右腕につねられたような激しい痛みを感じた。
あわてて腕を見るとそうめんが付いている。

「ぎゃぁ!いたいっいたいっ!」

私が一人で騒いでると、
支店で働かれている大竹母さんが、私の体のそうめんをつまんでとってくれた。

そう、このそうめんの正体は、クラゲだ。

実は、この海はクラゲが多かったのだ。
私の体は痛々しい赤い線まみれとなってしまった。

その後、ホテルの受付で、クラゲに刺されたことを伝えると、透明な石をくれた。これを体に塗ると良いらしい。

こうやって塗って…、これでいいのだろうか?
騙されたと思って、なんでもやっている。


つづく。
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この透明の石舐めてみると、酸っぱく、苦く、科学物質の味がした。