ベトナムとわんこ。 | ザクロえびのケセラセラ

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ベトナムで三年間日本語教師従事後帰国、
2017年に20歳離れた年上の日本人の旦那様と結婚し、
ドタバタ結婚生活が始まる。
心の成長を目指す ザクえび の徒然日記。

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ベトナムのわんこ。
わんこ。というと、飼い主の足下で飛び跳ねて、口を開け、ボールをおねだりするような愛らしい子犬を思い浮かべる。ハイヅンにももちろん犬がいる。が、私がみるかぎりわんこは存在しない。

実家でもゴールデンレトリバーを2匹飼っている。出会う犬にはムツゴロウさんのようになでなでべろべろしてしまいたいほど無類の犬好きの私だが、ベトナムでは彼らに近づける気がしない。
ほこりを被りながらも、ひもで繋がれていない彼らの目は凛としている。主人に忠誠を誓い、他者を排除するような、そんな面影があるのだ。

学校近所の犬も、道路を我が物顔で歩き、ふんふんと辺りを嗅ぎ回ると、われわれの学校の前でしゃがんで落とし物をして、さっさと帰って行く。

その様子を事務所の中からじっと眺めている私。
日本みたいに狂犬病の注射などしてないだろうなあ。と、いつも思う。

活気のある市場では、今日も新鮮な肉屋さんたちが並んでいる。
その中を歩けば、豚の丸焼きのように、丸焼きスモークになった猫を見たりする。
犬の丸焼きは市場で見る事は少ないが、町中でガスバーナーで焼いているのをみることがある。
丸焼き姿から、大型犬であることがわかる。
我が家の愛犬、ポテジちゃんの笑顔が頭に浮かび、思わず目を背けてしまう。
かわいそう、かわいそうと思ってしまうのは、日本人にとって犬は、家族の一員になるからだ。
でも、ベトナム人にとって、犬は家畜と同じだという。鶏と同じなのだ。
どうもベトナムでは人間と犬の間には大きな壁があるみたいだ。

その例に、こういうことがあった。

ベトナムへ来たばかりの頃、とあるクラスで、『みたいに』という比喩の文法を教える授業があった。
私は可愛い女の子の学生をチワワに例えて、「ハンさんは犬みたいにかわいいです。」という例文を作った。
学生達はどっかンと笑う。
「先生ぇ~…。」彼女は静かに微笑んだ。
(あれ?反応いいな?じゃあもう一つ、、、)
「トアンさんは、犬みたいに早く走ります。」と、今度はクラス一のスポーツマンの学生を指して、例文を作った。クラスはまた笑いの渦へ。
授業は盛り上がったかのようにみえた。

「バーキン先生の授業楽しそうでしたね~。」
授業が終わりクラスのドアを開けると、ちょうどヘン先生がいた。
「うん、実はね…。」
ヘン先生に授業の一部始終をニコニコと話したら、
「え~!それは失礼ですよ!」
と注意されてしまった。
犬に対してのカルチャーショックだった。

そんなことが起きてから、数日後、先生達とカラオケへ行った。
盛り上がり、みんなが踊り出し始める。そこにひときわくねくね踊っているお姉さんがいた。
「彼女ボウフラみたいねっ!」とヘン先生はあははと笑いながら言った。
「ちょっと、ボウフラって、蚊の子供のアレだよね!?その方が失礼じゃない?」と、隣に座っていた私はジュースを吹き出しそうになりながら、思わずつっこんだ。

「え?なんで?」

うむ、動物に関するイメージは、お国それぞれである。とにかく、相手を傷つけないように、気をつけたい。
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ハノイにはわんこがいた。

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