卒業式とバンランの花。 | ザクロえびのケセラセラ

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ベトナムで三年間日本語教師従事後帰国、
2017年に20歳離れた年上の日本人の旦那様と結婚し、
ドタバタ結婚生活が始まる。
心の成長を目指す ザクえび の徒然日記。

本日は、ベトナムの高校へ行った。
会社のSUV車で約1時間。
ファーライ高校の卒業式で、優秀な学生に奨学金(ちょっとお小遣い)をあげるためだ。


「バーキン、外を見てごらん。アオザイですよ。」
5時起きでうつらうつらとしている私に会長が声をかけた。 
窓を覗くと、前方に電気自転車に三人乗りしている高校生がいた。
後ろの2人の女子が白いアオザイを汚さないようにアオザイを捲り上げている。
ちょっと、可愛かったので写真を1枚撮った。
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卒業式。
男子は白シャツにジーンズという格好だが、女子はみんな白いアオザイを着ている。
色は白で揃えてあるが、よく見ると、それぞれ少しデザインが違う。ウエストの下までスリットが入っていて、肌が少し見える。
アオザイはベトナム人女性の「理想の女性像」を引きたてるアイテムだそうだ。
確かに、風で黒髮をなびかせ、
マンゴーの木の下で話に花を咲かす女子学生は清楚で爽やかで、見ていて美しい印象を与える。

卒業式は校庭で行われた。
私は来賓席に座った。
日本のような厳かな雰囲気はなく、わいわいしている。
有志の学生が歌ったり、踊ったりした後、優秀な学生や今年頑張った先生達にボーナスをあげたりする。

太陽が雲から出てくると、一斉に日傘を差し始めた。
暑くてたまらなくなった学生は席を外し、木下へ避難する。
私も傘を差し、汗を垂れ流しながら、いつ終わるかと、校長の長い話を聞いていた。
もう、我慢ならん。
「ちょっと、お手洗いへ…。」
ひぃひぃと、学校の中へ避難した。みんな動いているので、1人いなくなっても、まったく問題ない。
それから、私は日陰になっている学校のベランダから、式の様子を見ることにした。
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約2時間半の式が終わる。
学生達がわいわいと解散していく。
こんな機会は滅多にないだろうから白いアオザイ少女を探しに、いそいそと階段を降りて行った。

あ、あそこにアオザイ少女が。
彼女達に近づき、オリエンタルラジオの藤森みたく、「ちょっと、君、かわうぃぃぃ~ねっ‼︎!一緒に写真を撮らない?!」と声をかけた。
彼女達は笑顔で撮影に応じてくれた。
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校庭では、Hoa Bằng Lăng(ホア バンラン)が咲いている。
バンランは学生の花と呼ばれ、また友情の花とも言われる。
北ベトナムの夏を代表する爽やかな紫色の花だ。
サルスベリに似て花弁は縮れ、枝元から枝先に向かって順に咲いている。ピンクに近い色もあり、この鮮やかな花は町の至るところで見られる。

日本では、「桜」。
ベトナムでは「バンラン」。

まだ、寒さが残る時期に桜を見ると、学生の頃を思い出し胸がきゅうっとなる。
真夏の炎天下の中、紫の花を見て
彼女達も同じように懐うのだろうか。
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