6月19日 週刊文春電子版に出た星組の記事より



「有愛さんのことがあって、やっと宝塚は改善されるんだと希望を持っていました。でも現状は一向に改善されません。今でも過重労働や上級生からのいじめパワハラがある中で働いています……」

「週刊文春」の取材に声を震わせるのは、現役星組生のタカラジェンヌAさん(大希颯さん)だ。


Aさんは「新人公演が諸悪の根源」だと指摘する。

『いっそのこと無くせばよかったと思います。劇団が現場の私たちの現状を把握していないために改革がすべて裏目に出ている』

宝塚には入団1~7年目の生徒だけで行う新人公演という制度がある。

有愛きいの心身を蝕んだ一因として遺族側にも指摘された。「長の期」という新人公演の責任者を任されていた有愛は、過重労働を繰り返しいじめを受け、極度の疲労状態に追い込まれた。


こうした新人公演のあり方を見直す方策として、劇団は“改革”を打ち出し、星組では独自LINE上に生徒たちが匿名で意見を投稿してもらい、それを大画面に出して話し合いをされた。

学年関係なく意見を言ってくださいということで、下級生が意見を言ったところ、後で上級生が下級生の名前を聞こえるよう悪口繰り返した。

次回から下級生からの意見は全く出なくなった。


また、プロデューサーや演出家のいない場所で、Aさんは上級生集団で囲まれ(フェルマータ)、

『死ね』『退団しろ』『常に生きていてごめんなさいっていう顔をして生活しろ』・・・とも言われ、まさに人権のない生活でした」と証言。


更に、星組『RRR』新人公演主演を務めたAさんが新型コロナウイルスに罹患し劇団にコロナ感染を報告したことに、上級生が腹を立て大激怒した。

正しい手続きのはずですが、

上級生は「なんで言ったんだ。帰ってきたらぶん殴る」「体調を崩しても絶対に言うな」・・・

と暴言の毎日だ。


ある日星組プロデューサーによる「パワハラ講習」が行われた。

Aさんは専門家でもないプロデューサーに相談してもしようがないと思ったが僅かの希望を信じて自主稽古でルールが守られていないことを星組プロデューサーに訴えたところ、そのまま〇期のAさんが言っていると上級生や長の期に全て伝えられ、その後も改善はされず上級生や長の期ら集団(フェルマータ)でAさんに罵倒を繰り返した。


これまでプロデューサーは一度も新人公演稽古場に顔を出すことはなかったが宙組事件後初めて新人公演稽古場に顔を出した。

星組プロデューサーは「稽古中パソコンを膝に置き口を開け居眠り、稽古終了も爆睡して全く気付かない」と証言。


総会の冒頭で、角和夫会長(75)は有愛の飛び降り事件について、初めて公に謝罪。

その後の質疑応答で株主の男性は「すべての問題が解決したら角さん、あなたがホールディングスの取締役を辞任してください。

安全第一の鉄道事業を営む会社がこのような事件を起こしたのは恥ずべきこと」と糾弾。

異例の辞任要求まで飛び出した。


「出席した大塚順一執行役員は有愛を苦しめた上級生のいじめパワハラについて、

『それぞれの行為はハラスメントにあたるものだが、基本的には悪意をもって当たったものではない』と回答。

悪意のないハラスメントは問題ではないとでも言いたげな態度に会場では怒号が飛び交った。