市電のループ化またもや入札不調 | 「永田町で考える地方のまちづくり 」

市電のループ化またもや入札不調

札幌市は、市電ループ化にかかる工事について入札を実施したが、予定価格を上回っていたため、不調に終わったことを発表した模様である。
市電のループ化は市長の目玉政策で、将来的には苗穂に延伸することも計画されているようだが、入札不調が続く原因を分析し、札幌市中心街における交通政策をもう少し深掘りした上で、市議会や連町協議会に示すという一歩後退の対処を考えるべきではないかと思う。開業を急ぐあまり、これだけの工事を随意契約で行うことは、乱暴だと考える。
ロンドンでは中心街への自家用車の乗り入れが制限されているが、市電のループ化はそうした札幌市中心街の劇的な交通改善につながるというよりも、冬季を中心とした交通渋滞が懸念されるのではないだろうか。
共産党が公共事業に批判的な割りには、この市電のループ化と延伸には非常に力を入れていることも、ちょっと解せない。実績作りのためか、彼らの交通政策に欠くことのできない柱なのか、じっくり検討も必要だ。