核実験強行は北朝鮮崩壊の引き金になる | 「永田町で考える地方のまちづくり 」

核実験強行は北朝鮮崩壊の引き金になる

国連の安全保障理事会による
制裁決議に反発して、
北朝鮮からは核実験強行を示唆する
当局のコメントが報道されている。
あいも変わらずの瀬戸際外交だが、
今回、核実験が強行された場合、
それは北朝鮮崩壊の引き金になると
考えられるので、その理由を
簡潔に述べておこう。

1、結束した国際社会
アルジェリアでのテロ事件に見られるように、テロ組織の武器入手先が多岐に渡っており、その源を断つ必要性を各国は痛感している。国連の安保理決議が成立したのはその現れである。北朝鮮の核実験を世界は恐らくテロリストのそれとして捉える。そんなことを許すわけにはいかない。北朝鮮はますます孤立化するだろう。

2、中国の庇護、今回は期待できない
欧米の市場が収縮する中で、景気回復への大きな期待がかかるのは、日本である。あるいは、日本とアセアン諸国ということになる。尖閣のようにセンシティブな問題も含めて、中国は南方重視に舵を切ってくる。仮に、日本との経済が冷え込んだとしても、韓国との経済協力を考えれば、北朝鮮の瀬戸際外交の保護を続けるだけの余裕はない。

3、体制内部に統制が取れていない
北朝鮮の体制の序列がどうなっているのか、真相を知る者がいない。というのも、つい最近も、恐らく権力闘争で軍内部での力関係が変わっている。体制が固まっていない時に、核実験を行うのは、大きすぎる賭けだ。若き指導者には荷が重過ぎる。

4、北朝鮮の原油備蓄ほぼなし
仮に、核実験を行い経済制裁が強化されれば、戦略物資の禁輸が考えられるが、特に、原油についてはほとんど備蓄がないとされている。数ヶ月場合によっては数週間で北朝鮮は干上がってしまう。

北朝鮮はアメリカによる北朝鮮敵視政策が諸悪の根源だというが、拉致問題については、軍の犯行を認めながら、その後の究明に全く協力しないことからも分かるように、国としての体裁を保っていない。従って、現状では敵視以前に対等に付き合えない、すなわちテロ組織と同等の扱いに甘んじるしかないのだと、北朝鮮は気づくべきである。



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