財務省にとってのサプライズ改造とは?崩壊の第一幕(3) | 「永田町で考える地方のまちづくり 」

財務省にとってのサプライズ改造とは?崩壊の第一幕(3)

財務大臣経験者が3人入閣して、消費税増税を争点にした総選挙が近いことを強く印象づける改造であったと考える。しかし、子ども手当てや高校授業料の無償化など大規模財政支出を伴うマニフェストをそのままにして消費税増税を認める訳にはいかない。財務省は収支バランスさえ取れれば、大規模財政支出の内容の是非まで口を出す立場にない。マニフェストの凍結は政権の再交代か大連立でしか実現しない。そのツケは国民が払うしかないのである。与謝野経済財政担当相が民主党マニフェストの凍結にどういう働きをするかでこの改造内閣の評価が定まろう。その評価が一定水準に達したとき、消費税増税を争点にした総選挙が行われることになる。
但し、消費税に焦点が定まるかどうかは明白ではない。公務員制度改革を阻止することが財務省の真の狙いであり、消費税増税を争点にすることで、この問題を隠そうとしているのかも知れないのだ。拉致問題と公務員制度改革を兼任するというアンバランスさは、一般の人にも感じられることだろう。兼任できる程度の軽量級課題だと宣言したに等しい。要はやる気はないのである。
行政刷新はますますパフォーマンスに出すのみだ。