財政再建をいかに達成するつもりか、具体的な審議を望む
菅総理が所信表明で、財政再建のためには税制の抜本的改革が必要といったのはそれなりに評価できるし、だれも総論として異を唱える者はいないと思う。しかし、その具体的な実行方法について、予算委員会などで具体的な説明を是非してもらいたいし、参院選の大きな争点に浮上しそうであれば、なおさら政府・民主党の考え方を国民に明確に説明すべきであると考える。
最小不幸社会というのは、功利主義における「最大多数の最大幸福」とどう違うのか、第3の道というけれども、国民所得は究極的に生産性によって制約されるという経済学的な命題をどのように考えているのか、さらに、消費税論議における複数税率とラムゼイ・ルールの関係をどのように認識しているのか、この3点だけとってみても、今の菅総理に独創的な「腹案」があるとは到底思えないのが現状である。
44兆円の国債を発行したまさに張本人=責任者が菅総理であったはず。税収の予想外の落ち込みを自公政権のせいにするならば、税収増加のために増税に走るのではなく、企業の生産性をいかに向上させるか、さらには、デフレ脱却のためにインフレターゲットをいかに設定するか、具体的な政策を示してもらわなければ、抽象的な意味不明のスローガンの羅列で明るい展望が開けるほど、地方の実態は甘くない。口蹄疫で宮崎を訪れ農家の窮状に耳を傾けるのはよしとしよう。しかし、それ以上に大事なのは封じ込めであり、殺処分の対象を広げることではないのかと問いたい。埋設場所がないとはいえ、り患動物を飼育するのはウィルスの培養を続けるのと同じである。万が一にも北海道に上陸した場合、野生のエゾシカが媒介する感染の危険は想像を絶する。政府の対応の甘さが、結局被害の拡大を招いている。現場に対する具体的な対応・指示を的確に行うことこそ、本当の政治主導ではないのか。
最小不幸社会というのは、功利主義における「最大多数の最大幸福」とどう違うのか、第3の道というけれども、国民所得は究極的に生産性によって制約されるという経済学的な命題をどのように考えているのか、さらに、消費税論議における複数税率とラムゼイ・ルールの関係をどのように認識しているのか、この3点だけとってみても、今の菅総理に独創的な「腹案」があるとは到底思えないのが現状である。
44兆円の国債を発行したまさに張本人=責任者が菅総理であったはず。税収の予想外の落ち込みを自公政権のせいにするならば、税収増加のために増税に走るのではなく、企業の生産性をいかに向上させるか、さらには、デフレ脱却のためにインフレターゲットをいかに設定するか、具体的な政策を示してもらわなければ、抽象的な意味不明のスローガンの羅列で明るい展望が開けるほど、地方の実態は甘くない。口蹄疫で宮崎を訪れ農家の窮状に耳を傾けるのはよしとしよう。しかし、それ以上に大事なのは封じ込めであり、殺処分の対象を広げることではないのかと問いたい。埋設場所がないとはいえ、り患動物を飼育するのはウィルスの培養を続けるのと同じである。万が一にも北海道に上陸した場合、野生のエゾシカが媒介する感染の危険は想像を絶する。政府の対応の甘さが、結局被害の拡大を招いている。現場に対する具体的な対応・指示を的確に行うことこそ、本当の政治主導ではないのか。