夏がきた | 飯塚病院 漢方診療科のブログ

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Gです。

 

7月も半ばを過ぎて梅雨が明けました。

福岡県では水害もあり、当科の患者様にも被災された方がいらっしゃるようです。

この場をかりて心よりお見舞い申し上げます。

 

梅雨の間はめまいや頭痛、嘔吐などの水毒患者さんが多かったです。

主訴が頭痛、めまい、嘔吐で同時に口渇、自汗、尿量減少があり、

このような患者さんが同じ日に何人かお見えになったことが何回かありました。
 
「雨降り前や雨の日は辛いでしょ?」と訊いて、「そうです」と答えられる方も
おられますが、「あまり考えたことなかったけど、そうかもしれない」
というような曖昧な自覚の方も結構おられます。
 
このような方は不調の際に輸液を受けて一時的に気分が良くなったと言われることがあります。
これは水毒で組織中に水が貯まる一方、血管内は脱水しており、脱水症状が改善したため
ではないかと察します。
五苓散はこれらの病態を改善するのでこの時期は大変重宝します。
 
梅雨があけて、とても暑くなってきました。
飯塚は冬は寒いですが、夏は県内でも高温になりやすい地域です。
これからは夏の漢方が増えることと思います。
 
外には蝉がたくさん鳴くようになりましたので、こんなものも沢山目にします。
 
蝉退(せんたい):セミのぬけがら
解熱、鎮静、鎮痙作用があり、痒みを止める。
消風散に含まれる。
 
夏の暑い時期は脱水、熱中症、そして冷え性が多くなります。
気をつけましょう。
 
<第68回に本東洋医学会学術総会の御報告>
当科の田原部長が学術奨励賞を受賞いたしました。
スタッフとして誇りに思います。
 
この日以降、部長の多忙に拍車がかかっていますので、少し心配しています。