
漢方は、もともと急性の感染症を得意としており、
風邪の初期に使うと抜群に早く治るのは有名ですが、
嘔吐下痢症を呈する急性胃腸炎なんかにも、効果てきめんなのです

嘔吐下痢症に対する漢方のコツは、
方剤を大きく二つの群に分けることです。
その二つの群とは、陽証の下痢に使う方剤と、陰証の下痢に使う方剤です。
では、陽証の下痢・陰証の下痢とはそれぞれどういう特徴があるのでしょうか

陽証の下痢の特徴は、
①便臭が強い
②排便時の肛門灼熱感
③テネスムス(しぶり腹、裏急後重)
です。
また、下痢の際に腹痛があったり、高熱が出たりもします。
このような陽証の下痢に使われる方剤には、
黄芩湯(おうごんとう)
五苓散(ごれいさん)
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
などがあります。
それぞれの方剤の特徴については、その②でご説明します
