嘔吐下痢症に対する漢方① | 飯塚病院 漢方診療科のブログ

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ノロウイルス感染などの、嘔吐下痢症が流行する季節になってきました



漢方は、もともと急性の感染症を得意としており、

風邪の初期に使うと抜群に早く治るのは有名ですが、

嘔吐下痢症を呈する急性胃腸炎なんかにも、効果てきめんなのです



嘔吐下痢症に対する漢方のコツは、

方剤を大きく二つの群に分けることです。


その二つの群とは、陽証の下痢に使う方剤と、陰証の下痢に使う方剤です。


では、陽証の下痢陰証の下痢とはそれぞれどういう特徴があるのでしょうか



陽証の下痢の特徴は、

①便臭が強い

②排便時の肛門灼熱感

③テネスムス(しぶり腹、裏急後重)

です。

また、下痢の際に腹痛があったり、高熱が出たりもします。


このような陽証の下痢に使われる方剤には、

黄芩湯(おうごんとう)

五苓散(ごれいさん)

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)


などがあります。



それぞれの方剤の特徴については、その②でご説明します