先祖の調査、系図の作成は、先祖供養、自己探求、子孫への遺言等になると考えていま
す。家系図というと、自分の家系自慢のように思われてしまう方もおられるかもしれませんが
実はそうではありません。もちろん、以前投稿しましたとおり、日本の家系図は、就職活動に
利用していた歴史的経緯がありますから、いわゆる偽系図もかなりあります。自分の家系が
わからなくなってしまった場合に、近くの名門・豪族とむすびつけた系図をつくってしまうので
す。この種の系図はだいたい偽である事がわかります。観点は、まず、むすびついている近く
の名門・豪族の系図に該当系図とむすびついた記述があるかどうかの確認です。通常、偽系
図の場合、本家側の系図に分家等の記述はありません。次に、事績の確認です。例えば、名
のある武門であれば、近隣の戦等への参陣等の記述が一切ないというのはあやしく、記述が
あったとしても他の歴史史料と照らし合わせて、該当人物の記載等があるかどうかを確認しま
す。通常、偽系図の場合、事績の記述がないか、他の歴史史料で確認できないかになりま
す。更に、居住地とされる場所の記述を確認します。例えば、何処何処在などと書かれていた
場合、その時代にそのような所があったのかを調査します。偽系図の場合、例えば、人が住
めない湿地帯等が居住地になっている場合があります。以上は、私の経験から述べた事で
す。何も系図は、名門・豪族だけのものではありません。先祖供養等のためのものです。