「上根」「中根」「下根」

 

人間の魂には、残念ながら、「上根」・「中根」・「下根」というものがあります。

 

上根の方とは、わりに簡単なきっかけで、真理がサーッと心に入ってくる方です。一つのちょっとしたこと、たとえば、一冊の本、講演会の一言、あるいは他の人の導きかけ、こうしたことで、真理の縁に触れて、心が、その窓を開き、サーッと光を感じる方は上根です。

 

こうした方々は、今世だけで、そうした境地に達しうるのではなく、必ず、過去、幾転生のなかで、真理の縁に触れて、学んできた人たちなのです。

 

中根の人とは、上根の方と比べれば、時間がかかりますが、じっくりと納得するまで学び、理論的にも、自分の腑に落ちるような理解ができたら、「これは、正しいものだ」と、信ずるような方です。こうした方々も、世の中にはいらっしゃいます。

 

「幸福の科学」の本を読んでも、二、三年かかって、やっと、ある時点で納得されて、入ってくださるような方、あるいは、何度も何度も、私や講師の話を聴くうちに、少しずつ、少しずつ、疑問が氷解し、いつかの時点で、納得がいく、こうした方が、中根の方です。

 

下根の方も、残念ながら、いらっしゃいます。それは、頭から、真理を信じようとしない人たちです。

 

仏、神、と言えば、「見たこともないものを、どうして、信じられるか」、まず、こういう反応をします。

 

宗教や道徳と言うと、「そんなくだらないものを、何で、大事にするのか」「そんなことより、今日の飲み食いのことを考えるほうが先だ」という方です。

 

人に対する「愛」という言葉を聞くと、「それは、偽善である」、と言われます。「正義」という言葉を聞くと、「正義という名のもとに、いったい、どれだけ戦争があったか。正義など、わからぬものだ」、と言われます。

 

こうした人たちは、積極的に、世の中を良くしていこうと考えている人が、ほんとうにいる、ということが、まず信じられないのです。

 

信じられない理由は、自分自身が、そういうことに反発する性格を持っているからです。

 

下根の方は、魂において、過去、宗教に縁のなかった方であることが多いのも事実ですが、もう一つ、そのように、光を拒絶する人たちは、ある意味において、悪霊と言われるものの影響を受けていることが非常に多いのです。

 

悪霊は、そうした、暗いところに憑依して、その人に、光が入るのを、必死になって、妨げようと、一生懸命になっていることが多いのです。

 

 

参考文献・「ダイナマイト思考」幸福の科学出版