須賀川のピアノ&エレクトーン教室、さとう音楽教室です(^-^)/
もう14年になる、お葬儀場での生演奏のお仕事。
産まれて1ヶ月の赤ちゃんから、108才の方のお葬儀の現場で弾いてきて

数え切れないドラマ、人間模様を見て来ました。
故人はほとんどが高齢者ですが、たまに若い方も

また、亡くなる原因は断トツで「ガン」これは群を抜いています。
そして、たまにというより、割とよくある「自ら命を絶つ」ということ

とてもブログに書けないような亡くなり方もたくさんあります。
泣き虫の私は14年経った今も、弾きながらしょっちゅう泣いていて

スタッフから「泣き女」と言われます(笑)つい先日も
96才のおばあちゃんのお葬儀。65才の息子さんが喪主で、
挨拶の中で「母は認知症が進み、一切の事が覚えていられなくなった。たった今の事も忘れてしまう。もちろん私の事も。本当に、一切の事をです」
そんなお母さんを春先、車に乗せて、桜のきれいな◯◯小学校へ連れて行き、
満開の桜を見せた。きれいだね…ととっても喜んでくれた

3日後、一切何も覚えてないはずの母が「◯◯小学校の桜、きれいだったねぇ」とポツリと

えっ?と、我が耳を疑った。
ありがとうね◯◯(息子さんの名前)連れてってくれて。
涙がこぼれました…
桜を観たのがよっぽど嬉しくて記憶に残ったんだな…と思った。
でも、母が逝き、その安らかな顔を見ていたら、突然こう思えた。
あの時母は、桜を観たのが嬉しかったんじゃない

こんな出来の悪い長男でも、俺に連れて行ってもらった、その事が嬉しかったんだな…と。
60をとうに過ぎた息子でも、母にとっては子供なんですね。
最後に親孝行の真似事ができて良かった…
涙で詰まり詰まり、こらえながら話す喪主様

BGMを弾く私は、涙ポタポタ、鼻水ズビズビ

司会のKさんも、マイクを持ち話す声がゆがみ、震えています

親孝行したい時に親はない…とよく言いますが…
喪主様の言葉を聞いて、 改めてその言葉が胸に落ちました

葬儀の現場は色々な事があります。
ノンフィクション、筋書きのないドラマです。
次回に続く…