その香りを感じた瞬間、楽園にいるような気分になり、愛に突き動かされた行動を起こしてしまう香り。
と聞いて、あなたはどんな香りを想像するでしょうか?
昨晩、そんな“香り”がテーマの映画を見ました。
世界45か国で発売され、1500万部の売上げを記録したベストセラー小説が原作ながら、映画化されて放映された今年の春には、750人の全裸男女が広場で愛し合うシーンや、美しい女性の死体ばかりが話題になった作品です。
類い稀な嗅覚を持ち、数キロ先の香りまでを嗅ぎ分けることができるのに、自身には一切体臭がないことを憂う主人公の青年は、ある日、美しい娘の発する香りに魅せられその香りを手に入れようとして、娘を殺してしまいます。
以降、美しい娘たちの芳しい体臭を集めて“究極の香り”を作るために、次々と殺人を犯した青年は、その香りを完成させた後捕らえられ、大衆の前で処刑されることになるのですが、青年が、あの完成した香りを身にまとった途端、青年を捉えていた役人も、罵声を浴びせていた民衆も表情を変え……
次々に服を脱ぎ始め、あの、話題のシーンに突入するというストーリー。
香りの無い天才的調香師の青年が、美女のフェロモンをたくさん集めて、嗅いだだけで正気を失い愛を感じる香りを作ってしまったというお話です。
私は、かおりという名前ですし、アロマにもおおいに興味があるので、この映画に出てくる“究極の香り”が、いったいどんな香りなのか、気になってしかたありません。
もし、本当に、嗅いだだけで愛を感じるような香りができてしまったら、すごいことになりますよね?
でも、その香りで、全てを思いのままにできそうな主人公が、最後に取る行動はあまりにも意外で、思いがけないラストシーンには、ちょっと目を疑いましたが、この映画の本当の主役は“香り”という正体の無いものだと思えば、合点がいくような気もします。
青年が、「香りの無い自分は人に何の印象も残せず、存在していないのと同じ」と考えるシーンに、妙に納得してしまいました。
たしかに、“香り”って、時間も空間も越えて、人を思い出させますものね。
パフューム ある人殺しの物語
あなたにとっての“究極の香り”は?
ウソみたい!フェロモンの香水というのが本当に売っていました。
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つけたら映画みたいになっちゃうのかしら……^^;男性用もあるようです。