工業製品は、ビンテージものの値段が上がっているけど、新しいもののほうが全然いい。
時間が狂う時計なんて”欠陥商品”なんで、必要ない。
欠陥商品をステータスとしてありがたがるのって、”裸の王様”みたいなもの。
しかし、新しい楽器の場合だと、ロストテクノロジーで昔の音が出せないこともある。
バイオリンのストラディバリとか。
現在のバイオリンもよくできてるんだけど、音の遠投性ではかなわないらしい。
楽器とバイクは似ていて、作った人のスキルが、てきめんに性能に反映される。
ただ、バイクの場合は性能の”積み上げ”がしやすいんだけど、楽器の場合は”断絶”しちゃうんだよね。
モデルチェンジしたものが良くなるなんて、運次第。
楽器自体が芸術品みたいなもの。
それはなんでかといえば、作り手が、音楽の”歴史”を知っているかどうか。
そういう”土台”がしっかりしていないから、
コピーはオリジナルを超えられないってことになっちゃう。
楽器の姿形は似ていても、演奏したときの音が全然違う。
政治の民主化と、一緒。 これも文化。
人が中心の歴史に、支えられている。