ツリー・オブ・ライフ | Poisson d'avril ~毎日が四月バカ~

Poisson d'avril ~毎日が四月バカ~

Some people feel the rain. Others just get wet.


カンヌ国際映画祭パルムドール受賞。8月12日にウォルトディズニーから公開される話題作『ツリー・オブ・ライフ』をご紹介します。




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この作品はその受賞と共に、ブラッド・ピットが厳格な父親役を演じ、その息子(もちろん成長後)にショーン・ペンが配されたことでも注目された映画です。




仕事に成功し中年期を迎えたジャック(ショーン)が、厳しい父親と優しい母親、弟たちと過ごした少年時代に思いを馳せる…と云う内容なのだ、け、れ、ど、も。



さて。・・・どうしよう、か。


と云うのは、この映画。さすがにあのテレンス・マリック監督とあって、とんでもない異質な作風だからだ。いや、これまでのテレンス・マリック監督自身のどの作品とも似ていない。


少年ジャックから見た、父親を中心とした家族の物語を描きながらも、その映像はミクロからマクロまで天地創造を思わせるものがかなりの尺を以て映し出される。それは生命の繋がりや神の存在を抽象しているのかも知れない。




そして、だ。これは書くべきか非常に迷うところなのだけれど…


観ている間中ずっと、とても不愉快で不快な感覚に襲われた。それはまるで、少年ジャックが父親から受ける厳しい躾や教育に対する不快感と同種のものが、映画自体によって、僕ら観客を包み込んでいくかのような感覚なのだ。


もしかしたらこれは、観る映画ではなく体感する映画かも知れない。


…いや、きっとそうだ。



中年期のジャックが、嫌いだったはずの少年期に向けて鮮明な記憶と感情の旅をするように、僕ら観客もまた、否応なしに、この作品に対して不可思議な追従をしてしまう。




面白いワケでもなく、感動的であるのでもない。切なくも苦しくもない。


だがこれは、観た者の脳裏と心臓にハッキリと記憶される作品であることに違いない。




余談だが、父親と息子はアメリカ映画の普遍的なテーマでもある。それを演じたブラッド・ピットとショーン・ペンの演技・表現は実に見応えがある。また、少年期を演じた三兄弟は物語の舞台テキサスで約2年に渡るオーディションから選ばれた一般の子供たちだ。こちらも素晴らしい演技を見せてくれている。






『ツリー・オブ・ライフ』 とても不思議で、唯一無二の映画です。


(スメタナのモルダウが感動的!)



8月12日、公開ですビックリマーク