「劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-」感想【ネタバレそれなり】 | カキオキ

「劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-」感想【ネタバレそれなり】

劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-」感想。
1~2話の総集編+出来損ないの追加エピソード。
100点満点で40点です。

40点はテレビ版を全部観た立場の意見です。
初めてTIGER&BUNNYを観る方へのキャラクター紹介映画としては、ギリギリありなのかなとは思います。
ただし、一本のヒーロー映画としては悲惨としか言いようが無い。
この作品はジャンルとしては「アベンジャーズ」と比較されるべき映画です。
でも、「アベンジャーズ」をその評判の割には難を示した僕でも「劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-」に比べたら傑作だと思いましたよ。


内容は1~2話の総集編に追加エピソードをプラスした物で、テレビ版を「起承転結」とするならば、「承」の途中で終わる映画って印象。
主人公、虎徹がもう一人の主人公のバーナビーの信頼を「若干」得る辺りで物語は唐突に終わってしまいます。

総集編と言う企画を否定するつもりは無いですし、ただの総集編ではなんだからと、クライマックスに新規エピソード追加し、一本の映画にまとめようと言うコンセプト自体は良いと思います。
ですが、残念ながら、肝心の追加エピソードが一本の映画のクライマックスを飾る物に全く持ってなっていなくて、完全にカタルシス不足。

市井の人、愛する人を救うべく共闘するヒーロー達の描き方や、最初は対立し、後に理解しあうであろう二人の主人公の関係性の微妙な変化の描写など、どこを取っても、テレビ版1~2話の総集編で作られた前半の方が、後半の追加エピソードより、お話の作りとして遥かに出来が良いです。
それくらい、追加エピソードの出来が悲惨。

※ネタバレ反転
何よりも主人公が結果的に何もしなかった事で相棒の信頼を少し勝ち得たって話の流れは、一本の映画のクライマックスとして最低だと思います。
何もせずに相棒を見守るのがヒーロー?

踊る大走査線か。
そもそも、この追加エピソードはコソ泥追跡劇で、誰かの生命の危険があるわけじゃ無い為、市井の人々にとっては新キャラの犯人もヒーロー達もただただはた迷惑な存在でしか無い。
盗まれた像がヒーローの象徴だかなんだか知らないけど、こんな大騒動になる位なら、そんなもんくれてやれよとすら思いましたね。

市井の人々を救ってこそヒーローですよ。
なんなんだよ、こいつら。

これからTIGER&BUNNYを観てみようと言う方が、たまたま上映劇場の近くで暇を潰したいなんて状況じゃない限り全くオススメしません。
こんなしょーもない蛇足が足された映画を1000~1800円払って観るよりも、テレビシリーズの1巻をセルorレンタルで観るのがオススメです!


プラモはマジオススメ。
ホントに良くできてる傑作キット。
MG FIGURERISE 1/8 ワイルドタイガー (TIGER & BUNNY)

MG FIGURERISE 1/8 バーナビー・ブルックスJr. (TIGER & BUNNY)