【MAQUETTE】のレビューです。
PS5のフリープレイタイトルとして配信されていたのでプレイしてみました。
小粒な作品ながら完成度は高く、中々楽しめました。
ただパズルの勝手が掴めないと少しストレスが溜まるかも?
【どんなゲーム?】
本作は一人称視点のパズルゲーム。
パズルが散りばめられたフィールドとそれを再現したミニチュアが設置されており、それぞれのオブジェクトを操作するともう一方に同様の影響が起こるのが特徴。
▼箱が道を塞いで通れない。
▼ミニチュアの箱を動かすと…。
▼フィールドの箱も動く。これを利用してパズルを解いていくことになる。
またパズルの合間にはマイケルとケンジーの二人の思い出がムーディーな音楽と共に語られる。フィールドの雰囲気とこの物語性がマッチしており、ゲームプレイへの良い動機付けとなっている。
内容はほんのりと匂わす程度で多くは語らず、あくまでパズルが主役の雰囲気ゲームといったところ。
ただ所々日本語訳が怪しいところがあり、そこは勿体ない印象。
【ゲームの個人的感想】
ステージの雰囲気が良く出来ており、自分が小さくなったのか大きくなったのか分からなくなるような感覚が実にユニークで独創的。
章を経る毎に二人の感情の移ろいに合わせてステージの雰囲気も変化。
ネタバレになるので詳しくは言わないけどパズル以外にも、こういうちょっとした演出があることで没入感を高めてくれている。
一方でパズルの難易度は比較的高め。
自分は解くのにかなりの時間を要しました。一部は自力で解くことが出来ず、PS5のヒント機能や攻略情報に頼ってクリア。
答えになってしまうので詳しくは言いませんが、オブジェクトのサイズを変えるテクニックに気付けるかが最初の鬼門。自分は小さいものを大きくするのは分かりましたが逆が思い付きませんでした。
分からなくてストレスを溜めるのも良くないので適度にヒントを利用しつつ物語を楽しむのが吉かも。
あと気になったのはタイムアタックのトロフィーの存在。
少なくともパズルとストーリーで魅せるゲーム性には全く合っておらず、やり込ませるにしてもそれが面白さに繋がる内容にするべき。
やり込み要素なんだから気に入らなければやらなければいいだろと言われるとそこまでなんだけど、そういうところも含めてゲームという作品なだけに本当に勿体ないと思う。
【総評】
恋愛もののショートストーリーと噛み応えのあるパズルの融和が素晴らしい作品。
短い雰囲気ゲームとして気軽にプレイするのにはおすすめです。週末の空いた時間のお供に是非。
普段あまりフリープレイのゲームに手を出したりしなかったんですけど、こういう出会いがあるのならもっとやってみてもいいかなと思いました。
あとすごくどうでもいいことですけど、トロフィーの「サイズを操作する者」の取得条件がかなり曖昧で、自分はゲームをクリアしても入手出来ませんでした。
別のデータを作成して色々試行錯誤してみたところ、サイズを変えたオブジェクトを手に持ちながらフィールドを走り回っていたら解除されました。
同様の現象があるかたは試してみてください。