こんばんは。遺品整理士 事件現場特殊清掃士

藤本凛です。

前回は少し話が逸れてしまい申し訳ございません。笑

今回は事件現場清掃についてきちんとお話致します。笑笑


事件現場清掃について気になる方は

1回目の投稿をご覧ください!!!



事件現場清掃。

それは故人の最後に綺麗にして

ご遺族のご要望に応えながら

送っていく  おくりびと  と少し似た部分がある。


2のおくりびととも呼ばれるようになった

事件現場清掃。

それはA&Tコーポレーション 事件現場清掃会社の高江洲 敦さんのおかげでこの事件現場清掃の重要性、そして事故物件を解体するのではなく住める環境を作る事ができるようになった。

家も人も綺麗にすること。

それがどちらもおくりびとと呼ばれるきっかけになったのであろう。


私は和歌山県田辺市で第二のおくりびとである  事件現場清掃   の責任者を任されている。

毎日この日本では誰かが亡くなっている。

それは気づかれないまま亡くなる方や

自殺をするといった方も同じだ。

毎日、誰かが亡くなり

毎日誰かが生まれる

それがこの世の中の人間の循環だ


毎日、自殺をされる方もいる

毎日、孤独死をされて発見が遅れた方もいる

そういった家の清掃をするのが事件現場清掃だ。

血液や体液、そして人間の腐敗臭。

その強敵を倒し、次に人が住める状態まで

持っていく事が我々の使命である。



そんな事を日々考え

日々清掃に出ている私だが

時には現場を見ると作業を中断してしまう事がある。

それは遺品の整理を行っている最中に

出てくる手紙だ。

何故止まるのか。五分でも何故止まってしまうのか。

それは私が仕事の面で尊敬をしている

高江洲 敦さんから学んだ物だ。

『亡くなった方から何かを学べ。』

私は手紙を読み

故人は生前になにを考えたのか。

またなぜこのような亡くなり方をされたのか。

故人が生前、なにを考え、なにを学び

なにを糧に力強く生きる原動力があったのか。

毎日現場と向き合い、故人と向き合い

学ぶ事を徹底している。

それが自分の生きる力になるからだ。


こうして毎日のように現場を経験している私が特に現場、故人がどのようになって

どのように亡くなったのか

なにを考えていたのかわからなかった現場がある。


それは丁度2年ほど前に出会った

とあるマンションの一室だった。

いつも通り、作業服に着替え

防護服に身をまとい、ゴム手袋をつけ

噴霧器を肩にかけ

ほうきとちりとり、ゴミ袋を手に持ち現場に入る。


すると玄関には30分ほど前に

駆除しておいた

ハエたちが出迎えてくれる。

そのハエを一通り掃除し

作業に移るのだが

掃き掃除をしていると

書類が山積みになったゴミ山の裏に何かが書かれているのを発見した。


助けて。


ただその一言が壁に書かれていたのだった。


その時は、故人が苦しかったんだな。と

一つだけ思った。


だが、掃除をしていくうちに

ある日記を私は見つけることになる。


その日記には

一週間前までの日付が書かれ

内容も事細かく書かれていた。


私はその日記に目を通した。

その時にやっと衝撃が走った。



一ヶ月五万円。


その一言だけが最後の日付に記載されていた


背筋が凍りつくようだった

自分に置き換えた時

ゾッとしてしまった。


一ヶ月五万円。


自分をその状況に置き換えてみて欲しい。


どのような生活をし

どのような食べ物を食してたのか

想像できるのか。


故人は這い蹲り、最後まで生き抜くことを

決められず、自分で命を絶ったのだ。


中には自分が悪いだろ。

と思われる方もいると思うが

客観的に見るとそうかもしれない。

でももし自分が仕事もなにもできない

人とコミュニケーションをとる事が苦手

そういった人間でこの状況になったことを

考えて欲しい。


故人は自ら選ぶしかなかった。

その勇気と決断力は

私にはできないと恥ずかしながら思った。


お疲れ様でした。


その一言を最後に部屋につぶやき

私はその日の現場を去った。


帰り道にもその現場を考え

家についてもその一言が頭から離れなくなり

大いに感情移入してしまった。


事件現場清掃とはこのような出会いがある。

過酷、そして敵が無数、そして目に見えない。

そして自分との戦いでもある。


故人がどうしたら気持ちよくこの世を旅立てるか。常に考えることにしている。


私はまだまだ未熟で

知られている人や企業も少ないが

こうした現場を何十件、何百件と経験している。読者がどう思うかは読者次第だが

これだけはわかっていてほしい。


誰かがやらなければならない仕事。


この事だけを理解してこのブログも読んで欲しいと私は願います。


最後に。

孤独死、自殺。

こうした社会を作ったのは

今ある人間、今ある政治が

作り出した物だ。

どうしたら孤独死を減らせるのか

どうしたら自殺を減らす事ができるのか

この現実の打開策はないのか

政治は私たちの意見に耳を傾けてくれないならどのように立ち向かうのか。


これからも日々考え

この現代社会を生き抜くために

必死で食らいつこうと私は思う。



ご覧いただきありがとうございました!

本日は少し長くなりましたが

お許しください!!!笑


このような感じで明日もまた投稿します!!

ありがとうございました!


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