明日の放送・・・NHKスペシャル “生命”の未来を変えた男~山中伸弥・iPS細胞革命~について | 医学ニュースの深層

明日の放送・・・NHKスペシャル “生命”の未来を変えた男~山中伸弥・iPS細胞革命~について

 
 10月4日に発表されるノーベル医学・生理学賞に最も近い1人とされる京都大学の山中伸弥教授。山中教授らが世界で初めて作製した万能細胞「iPS 細胞」は、“医療革命”をもたらすとして、世界中の研究者や製薬会社が研究や開発を進めている。がんや認知症といった治療が難しい病気の解明や治療薬の開 発が進展すると期待されているからだ。さらに、臓器や組織を再生する「再生医療」への応用、それに、遺伝子の働きや寿命といった生命の謎を解き明かす研究への期待も高まっている。

 その一方、「iPS細胞」の技術を使うと、同性同士の遺伝子を持つ子どもの誕生や、人間と動物を掛け合わせた「キメラ」も可能になるなど、これまで人類が経験していない社会の到来も見えてくる。

NHKでは、立花隆さんと国谷裕子キャスターを聞き手に、世界が注目する山中教授に初めて、5時間に及ぶロングインタビューを行った。「銀河鉄道 999」で「永遠の生命とはなにか」をテーマに描いてきた松本零士さんが、番組のために描き下ろした漫画も挿入しながら、人類にとっての“パンドラの箱” を開いた山中教授と「iPS細胞」の世界を伝える。(NHK)


コメント;


 この時期に「国営放送」が必死だな(たぶん関西での視聴率は、東京でのそれの1.5倍になるだろうよ)。まあ、10月4日の夜19時あたり(日本時間)に発表されるノーベル生理・医学賞の受賞の「前祝い」的な意味合いでしょう。しっかし、NHKは、夏前にも、山中先生番組をやってたし。今年は力入ってるな・・・。

今年、彼の受賞の可能性が高いと踏んでいるのかなあ? 

 まあ、ノーベル生理・医学賞選考委員会があるカロリンスカ研究所は、今年の受賞テーマを何にするか?によるが・・・。免疫がテーマなら、「大阪大学の審良教授」、コレステロール・代謝あたりなら「スタチン発見者の遠藤先生」。私は、まだ、山中先生の受賞は無いだろうと思うがね。


 ただ、彼が受賞されるまで「毎年のように」、こういう企画が続くのでしょうかね・・・(去年、私も民放で出演しましたが)?

 まあ、こういう「Media」の扱いを見ていると、結局、日本人は、研究内容はあんまり?なのだが、「ノーベル賞」自体が大好きで、 なんだかんだ言って、iPS細胞は、彼がノーベル賞を受賞してしまったら、専門家を除いて、急激に熱が冷めてしまうような気がする。

 まあ、落ち着いて研究できるようになるじゃないかと思ってる専門家が多いだろうが、別の意味で、そうでもないかもな。まさに、今までよりも金のかかる「トランスレーショナル」研究・「臨床応用」研究に入る寸前で、「iPS細胞に飽きた」政府・官僚が、研究費を適正に(笑)減らす可能性があるからな・・・。


 それにしても、他に重要な医療問題は多々あるがな・・・「臓器移植改正法」施行後発生している、医療現場の大問題とかな。


 なお、今回の「放送内容」のほとんどは、文藝春秋の9月号(先月発売)に詳しく載ってる内容とほぼ同一だろうな。立花隆と山中先生の対談ということで、カブるし。(なお、そこでは私のネタの1つも、チョコッと紹介されてたりする・・・笑)。