移植受精卵1個の方法が浸透 多胎減少、08年全国データ
不妊治療で双子以上を妊娠する多胎妊娠を防ぐため、体外受精で子宮に移植する受精卵を1個にとどめる方法が2008年は全体の60%を超え、07年よりも13ポイント増えたとの調査結果を、国立成育医療研究センターの斉藤英和医長が24日までにまとめた。
妊娠率は、体外受精後いったん凍結した受精卵の場合、移植個数が1個の方が複数個よりも少し高いなど、移植個数による差はほとんどないと判明。多胎妊娠は、08年は6~7%と、07年より大幅に減少していた。
斉藤医長は「技術が進歩しており、1個の移植でも十分妊娠が可能だ」と話している。
多胎妊娠は妊婦にも胎児にも危険が大きいとして、日本産科婦人科学会は08年4月、移植する受精卵は原則1個と決めた。
斉藤医長は、学会に登録された全国約600の不妊治療施設の治療動向を調査した。体外受精した受精卵を凍結せずすぐに移植する方法は07年は約6万例、凍結受精卵の移植は約4万例。凍結しない方法では移植する受精卵が1個の割合は07年は47%だったが08年は60%に、凍結受精卵では55%から68%に上昇した。
コメント:
今、年間で2万人の不妊治療が行われているという統計がある。
2万人か・・・ちょうど、増加傾向にある、すい臓がんの年間死亡者(日本)と同じくらいだなと、癌研究の専門家は、すぐに思ってしまう。。。
(13年前くらいに私が大学院時代に書いた論文は、一流医学専門誌に掲載され、超一流のLancet誌で長々とコメントされた。それ以来、欧米の教科書や診療ガイドラインで活用され、いまだに内外の医師・研究者が参照・引用するんだな。。。ここが自分の原点なんだけど、今の日本人は、みんな「iPS細胞の先生」と思ってるようだ(笑)
まあ、後者のような「癌」治療は、主に患者さんの命を救う治療だが、不妊治療は子供を望む方の「魂」を救う治療といえるのかな。。。