新型インフルで重症肺炎400人 感染の子ども、学会集計
日本小児科学会(会長・横田俊平横浜市立大教授)は31日、都内で記者会見を開き、新型インフルエンザに感染し重症肺炎となった子どもが29日までに400人に上ったことを明らかにした。
同学会新型インフルエンザ対策室長の森島恒雄岡山大教授は「重症肺炎患者のほとんどがウイルス性肺炎とみられる。これだけ肺炎の患者が出たインフルエンザは初めてだ」と話している。
同学会は小児の新型患者のうち、肺炎の所見があって酸素の投与を必要とし、1週間以上入院したケースを重症肺炎と定義して、学会に届け出るよう会員の医師に求めている。29日時点で届け出は400人。最も多いのは6歳の63人で、5歳の50人、7、8歳がそれぞれ45人と続いた。
ウイルス性肺炎は、細菌の二次感染とは異なり、インフルエンザウイルスが肺を直接攻撃して炎症を引き起こすもので、季節性インフルエンザではあまりないとされる. (共同)
コメント:
昨年からずっと、新型インフルと「肺炎」との関係は指摘し続けている。
この400人の患者さんの中で、残念ながら死亡した子供もいる。
このウイルス性肺炎を「直接」叩く効果的な薬があれば、いいのだが(むろん、その前にインフルの抗ウイルス剤などは投与ずみである)、現状では酸素投与しながら、経過をみる以外はない。
実は、2つ可能性が期待できる治療薬があるが、副作用の点で、最後の望みとして用いるなら、ベネフィットがリスクを上回るだろう。ただ、使用には勇気と決断が必要だ。